和歌山バイク旅録4【完】 和歌山城と和歌山ラーメン

和歌山城 旅・ツーリング
和歌山城

今回は、前回の記事「和歌山バイク旅録3 ウツボ料理と日本のアマルフィ」の続きとなり、4回に渡って書いてきた和歌山でのバイク旅も、いよいよ最終回を迎えます。
お時間があれば、前回までの記事も合わせて読んでいただけるとうれしいです。

前回は、日本のアマルフィと呼ばれる雑賀崎を訪れた所で終わりましたが、その後北上して和歌山市街に入り、しばらく和歌山城を散策した後、最後は和歌山ラーメンで旅を締めくくりました。

【走行ルート(今回の記事区間)】

到着・バイク駐車場(駐輪場)

雑賀崎を出てから約20分ほど走ると和歌山市の市街地に入り、建物や人が増えて県庁所在地らしい景色になってきました。ここまで来ると、街の中心部にある和歌山城までもうすぐです。

程なくして、和歌山城のバイク駐車場(駐輪場)の入口が見えてきました。護国神社の鳥居が目印になります。

この鳥居をくぐっていくと、すぐ右手にバイク駐車場があります。うれしいことに無料でバイクや自転車を停める事ができます。

ちなみに、後の方で立ち寄った時の様子を書いていますが、こことは別の所に、自動車専用の有料駐車場があります。

吹上御門跡付近(バイク駐車場入り口)・バイク駐車場

和歌山城散策

バイク駐車場を出て割とすぐの所に、和歌山城公園の全体図が掲載された案内板がありました。

公園全体で見ると結構広そうで、全て見て回るとかなり時間もかかりそうだったので、お城の天守閣周辺に絞って巡ってみる事にしました。

和歌山城案内板

まずは、入口の石段を下って行きます。早速立派な石垣が見えてくるので、城好きの私としては徐々にテンションが上がります。

鶴の渓付近

石段を下ってしばらく歩くと、西之丸庭園という庭園に入る門が見えてきました。通称、紅葉渓庭園(もみじだにていえん)とも呼ばれているらしく、この時はちょうど紅葉の時期に差し掛かりつつあるタイミングだったので、色づき具合のチェックがてら庭園を散策してみる事にしました。

庭園に植えられた多くのモミジはほんのり色づいており、それらが池の水面に映る様は何とも言えない趣きがあります。

池のほとりにぽつんと建つ鳶魚閣(えんぎょかく)はそんな趣ある風景の中で、良いアクセントになっています。

紅葉渓庭園(西の丸庭園)・鳶魚閣

美しい庭園と、池の水面にうかぶ鴨たちを見ていると、ずっと見ていたくなりますが、今回の目的はお城の方なので、先を急ぐ事にします。

紅葉渓庭園(西の丸庭園)

庭園の門を出て先に進んでいくと、先ほど散策した西之丸庭園を少し高い所から見渡せるビュースポットがありました。

山吹渓・切手門跡付近

散策で間近に見た時はモミジの色づき具合がほんのり程度と感じましたが、こうやって引いて眺めてみると、結構色づいていた事に気づきます。

本当に紅葉が似合う庭園で、紅葉渓庭園と呼ばれる理由がわかったような気がします。

紅葉渓庭園(切手門跡付近からの眺め)

更に進んで行くと、天守閣へと続く道(裏坂)の入口が見えてきました。

裏坂は上り坂や石段が続く道で、ひたすらここを登って天守閣を目指す事になります。

天守閣入口付近・裏坂

登り坂および階段が続き、辛そうに見えますが、私レベルの城好きになると、石垣と石段に囲まれながら登るのは、全く苦ではありません。

裏坂・銀明水

城郭の雰囲気を存分に堪能しながら登って行った先に、本丸御殿跡の方を指し示す案内板がありました。天守閣の撮影ポイントでもある様なので、そちらへ続く石段をちょっと登ってみる事にします。

裏坂・本丸御殿跡入口

石段を登りきると、天守閣が綺麗に見えるビュースポットがありました。

この時は天気も良かったので、青空と白い雲をバックに天守閣が綺麗に映えていました。さすが徳川御三家である紀州徳川家のお城と感じさせる美しいお城です。

天守閣撮影ポイント(本丸御殿跡)からの眺め

ビュースポットの本丸御殿跡を後にし、先ほど眺めた天守閣を目指して更に進みます。

すると、間もなく天守閣前の広場にたどり着き、間近に天守閣を見る事ができる所まで来ました。

天守閣前

天守閣(有料エリア)

天守閣への入口の方にいってみると、その先は有料らしく、入場料金は大人は410円(2023年10月時点)という事でした。早速料金を支払い中に入ります。

天守閣前・有料エリア入口

門をくぐり、石段を登って行くと、向こうの方に天守閣の建物の入口が見えてきました。

天守閣入口付近

天守閣の中に入ってすぐの所にあった案内図を見てみると、大天守と小天守のエリアがある様です。

天守閣入口

入口付近のエリアは小天守の1階の様で、天守閣の骨組み模型や当時使われていた装備品のレプリカなどが展示されていました。

大天守入口付近・1階

一旦小天守を離れ、まずは大天守エリア1階から巡ってみる事にします。

大天守1階

様々な当時の品が展示されていましたが、個人的には武具類に興味を惹かれました。

甲冑、刀剣、槍、鉄砲といった戦国ロマンを感じさせる品は私の大好物です。

大天守1階

次に大天守の2階に登ります。このフロアは主に徳川家に関する品が展示されていました。

大天守2階

当時の和歌山城全体図に目が留まりました。堀や城郭など基本的な部分が、再開発などで壊されず現在も残っているというのは本当に貴重な事だと思います。

和歌山御城内惣御絵図

和歌山城歴代城主の系譜図を眺めてみると、徳川家の城になるまでに色々と変遷があったことがわかります。

最初に城を築いたのは豊臣秀吉(当時は羽柴秀吉)で、その弟の秀長が城主となり、やがて秀長の家臣の桑山氏が城代となり、その後関ケ原の合戦で徳川側についた浅野氏(秀吉の妻ねねの実家)が城主となり、最終的に紀州徳川家が城主となるといった歴史がある様です。

和歌山城主系譜

次に大天守の3階に登ります。

3階の展示物は和歌山城の模型があるのみで、展望台フロアといった感じになっていました。

外に出て外周をぐるっと回って景色を眺められる様になっており、天守から望める360度の景色を楽しむ事ができます。

大天守3階からの眺め

天気も良く、和歌山市の街並みを見渡す眺めが素晴らしかったので、ついつい何枚も写真を撮ってしまいました。その中からお気に入りの写真を何枚か貼っておきます。

大天守3階からの眺め
大天守3階からの眺め
大天守3階からの眺め
大天守3階からの眺め

大天守からの眺めを存分に堪能した後、下の階に降り、今度は小天守の2階の方に行ってみます。

ここは展示物が少な目で、特に私の興味を惹く様なものが無かったため、さらっと見て先に進みました。

小天守2階

これで天守閣を一通り巡る事ができたので、この後出口の方に進み、天守閣を後にしました。

天守閣出口

和歌山歴史館・バス専用駐車場付近

天守閣を出てからバイク駐車場の近くまで来ると、何やらバス専用駐車場の方が賑わっていたので、ちょっと行ってみる事にしました。

そこには、風船を持った子供やその親がいたりして、ちょっとした何かのイベントが行われている様な感じでしたが、イベントよりも近くにあった「わかやま歴史館」という建物の方が少し気になったので、そちらを覗いてみる事にします。

バス専用駐車場からの眺め

わかやま歴史館の館内は、2階が歴史展示室、1階が和歌山市観光土産品センターと観光案内所があります。

先ほどの天守閣で歴史資料の類はお腹いっぱいだったので2階はパスし、この時は1階で和歌山のお土産品を一通り見てから建物を後にしました。

バス専用駐車場・わかやま歴史館(1階 和歌山市観光土産品センター)

和歌山城公園駐車場(自動車専用)

わかやま歴史館を出て、少し和歌山城公園内を歩いて護国神社の方に行ってみると、公園の自動車専用駐車場(有料)がありました。この時はちょうど満車だったのか、入口でちょっとした空き待ちの渋滞が出来ていました。

車で訪れる方も結構いる様です。

和歌山公園駐車場

その後、少しお堀沿いを歩いてみると、お堀越しに天守閣が見えました。まさに、街のシンボルといった感じの佇まいです。

ここまで和歌山城の魅力を十分堪能できたので、そろそろバイク駐車場まで戻ります。

今回の旅で行きたかった場所はこれで全て訪問する事が出来たので、後は高速道路に乗って自宅まで帰るだけだったのですが、時計を見ると既に13時近くになり、お腹も空いていたので、最後に和歌山市内で何か食べてから帰る事にしました。

和歌山城 堀と石垣
住所〒640-8146 和歌山県和歌山市一番丁3番地
電話番号和歌山城天守閣:
073-422-8979
和歌山市役所和歌山城整備企画課:
073-435-1044
営業時間和歌山城天守閣:
9:00~17:30(入場は17:00まで)
休館日 12月29日から12月31日
アクセス(公共交通機関)JR和歌山駅から和歌山バス(0系統、25系統)に乗車し、和歌山城前バス停下車すぐ
または
南海電鉄またはJR和歌山市駅から徒歩約10分
アクセス(自家用車)阪和自動車道 和歌山ICより車で約15分
※駐車場あり(乗用車有料、バイク無料)
公式ホームページhttp://wakayamajo.jp/
公式SNSアカウント(Instagram)https://www.instagram.com/wakayamajo_official/
和歌山城(2023年10月時点)

和歌山ラーメン(中華そば 丸田屋 ぶらくり丁店)

和歌山で食事といえば、真っ先に思い浮かぶのが、ご当地の和歌山ラーメンです。お酒を飲んだ後はラーメンで〆たくなりますが、今回は旅もラーメンで〆る事になりました。

過去に和歌山市を訪れた時も、超人気店の「井出商店」というお店で和歌山ラーメンを食べた事がありますが、常に行列が絶えないお店でした。今回は長時間列に並ぶ気力が湧いてこなかったため、別のお店を探す事にしました。

しばらくスマホで探してみると、その井出商店で修業をした方が独立して創業した、「丸田屋」というお店が目に留まりました。市内に何店かある様で、今回は「ぶらくり丁店」という店舗に行ってみる事にしました。

到着してみると、お店のすぐ近くに駐車場がありましたが、少し離れた別の場所にも駐車場がある様です。とりあえず、隅の方にバイクを停めてお店の入口の方へ向かいます。

ちょっとした行列ができていましたが、20分も待たずに席に着くことができました。

卓上にはゆで卵と早寿司が置かれているのが和歌山ラーメンのお店の特徴で、これらを自由に取る事ができますが、無料というわけではなく、後から食べた分を支払うシステムです。とりあえず、今回は早寿司を1ついただく事にしました。

中華そば 丸田屋 ぶらくり丁店

ラーメンを待っている間、早寿司を食べようと思ったのですが、スマホで帰りのルートをチェックしていたりするうちに、ラーメンが到着しました。

見た目はシンプルですが、美味しそうです。井出商店のラーメンもそうでしたが、真ん中の花形のかまぼこが特徴的です。

中華そば・早すし

地元では普通に中華そばと呼ばれている和歌山ラーメンですが、豚骨と醤油ベースのスープ、ストレートの細麺といった特徴があり、重さが無くするするっと食べられるので、飲んだ後に食べたくなるラーメンだと思いました。何気にチャーシューも美味しく、2枚ぐらい入っているのでお得感があります。

美味しさのあまり、あっという間に麺を平らげてしまい、ついつい替え玉を注文してしまいました。

先ほど食べ損なった早寿司の包みを開けてみると、鯖をしめた一口大の押し寿司が出てきました。奈良の柿の葉寿司にも似ていて、ちょっとつまむにはちょうどいいです。

ちなみに、早寿司と呼ばれる所以は、長い期間発酵させて食べる「なれ寿司」という和歌山の名産品に対し、すぐに提供できる寿司という事で早寿司と呼ばれているそうです。

この後も美味しいラーメンと早寿司で幸せな気持ちのまま、今回の旅を締めくくる事ができました。

中華そば・替え玉・早すし
住所640-8002 和歌山県和歌山市北新5-35-1
電話番号073-423-1245
営業時間11:00~15:00 (ラストオーダー14:30)
17:00~22:00 (ラストオーダー21:30)
定休日 月曜日(祝・祭日の場合は翌火曜日)
アクセス(公共交通機関)南海またはJR和歌山市駅から徒歩約16分
または
JR和歌山駅から徒歩約22分
アクセス(自家用車)阪和自動車道 和歌山ICより車で約10分
※駐車場あり(無料)川沿い 5台/西側道向 9台(計14台)
公式ホームページhttps://www.chukasoba.com/
公式SNSアカウント(Facebook)ぶらくり丁店https://www.facebook.com/marutaya.burakuri/
(Instagram)全店https://www.instagram.com/chukasoba_marutaya/
(X)全店https://twitter.com/marutaya_com
中華そば 丸田屋 ぶらくり丁店(2023年10月時点)

まとめ

今回は、和歌山県北部を1泊2日で巡るバイク旅の様子を、全4回に渡って書いてきました。

それほど現地での走行距離は長い方ではなかったのですが、紀の川フルーツラインから始まり、絶景カフェのマキーナ、有田みかん海道、みかん農園ショップ巡り、民宿タムラでのウツボ料理、日本のアマルフィと呼ばれる雑賀崎、和歌山城、和歌山ラーメンの丸田屋と、個人的には色々詰まった濃い1泊2日だったと思いました。

和歌山県はパンダのいる南紀白浜など南部が人気ですが、和歌山市、有田市、紀の川市等の北部地域にも魅力的なスポットがあり、大阪からもアクセスしやすいので、週末を使った日帰りや1泊程度のツーリングにおすすめです。

最後に、今回の旅で走行した全ルートのマップを貼っておこうと思います。全編読んでいただいた方、本当にありがとうございました。

【今回の旅の全ルート(高速道路を除く現地走行分)】

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