前回、伏見稲荷大社へ初詣に行ってきた時の様子を書きましたが、この神社といえば延々と続く鳥居のトンネルが有名です。よく京都の観光ガイドブック等で紹介されているため、ご存じの方も多いと思います。
ただ、この鳥居のトンネルの一番奥にある稲荷山の頂上まで行って帰ってくると、体力的に結構きついものがあり、時間もそれなりに掛かるため、多くの観光客は途中で引き返す様です。
実は私も滋賀に移住する前に一度ここを訪れた事があるのですが、時間の都合で途中で引き返しており、いつかまた訪れた時に頂上まで登ってみたいと思っていました。
そんな状況の中、今回の初詣で再び訪れる事になり、時間の制約も無く良い機会だったので、山頂まで登ってみる事にしました。
入口~千本鳥居~奥社奉拝所
本殿で初詣の参拝を終え、さらに奥に進んだ所に伏見稲荷大社の全体図がイラストで描かれた案内板がありました。
これを見ただけでも、山頂まで結構長い道のりである事がわかります。
覚悟を決め、まずは千本鳥居を通り、奥社奉拝所を目指す事にします。
鳥居のトンネルの入口が見えてきました。早速突入してみる事にします。
今回は再訪ですが、何度来てもこの神秘的な雰囲気には感動します。異界にでもつながっていそうな感覚になります。
しばらく進むと、千本鳥居の入口まで来ました。
両脇に狐の像があり、怖い顔でこっちを睨みつけています。
千本鳥居は二手に分かれており、右側通行との事なので右側の鳥居に進みます。
無数にある鳥居の中でも、この千本鳥居はガイドブック等の写真に最もよく使われている気がします。後で振り返ってみても、鳥居の状態が綺麗で最も映える区間だと思いました。
千本鳥居を抜けると、奥社奉拝所に到着しました。
ここまでの道のりだけでも十分雰囲気を味わえるので、ここで引き返す人が割と多い気がします。
遠方から京都へ観光に来て、限られた時間で他も色々と回りたい方にとっては、短い時間でさくっと行って来る事ができるので、ここで引き返すのがお手軽で良いかもしれません。
奥社奉拝所~四つ辻
今回は頂上を目指すので、更に奥に進みます。
千本鳥居付近よりだいぶ人は減りましたが、まだ結構な人が上を目指して登っています。
私も負けじとひたすら鳥居が連なる道を進んで行きます。
かなり鳥居のトンネルを進んだ所で、お店やお社などがある一角に出ました。結構な人で賑わっています。
熊鷹社というお社があり、付近には御朱印をいただける所やお土産物屋もあります。
熊鷹社を通り過ぎ、再び鳥居のトンネルを進んで行きます。
しばらく行くと、三つ辻付近にさしかかりました。
この日は付近のお店が閉まっており、先ほどの場所ほどの賑わいは無いのでそのまま進みます。
さらに進むと、一気に景色の開ける場所に到着しました。ここは四つ辻の様です。
四つ辻からは京都の街を見渡すことができ、後で振り返ってみると稲荷山の中で最も見晴らしの良い場所だったと思います。
四つ辻は休憩を取るのに良さそうな飲食店などがいくつかあり、この日も営業していたため、かなりの人で賑わっていました。
ここまで登って来るのは結構きついので、ぐったりとベンチに腰掛けて休憩を取っている人が多く見られました。
多少時間がある人は、ここを目標にして折り返す人も多い様です。実は私も前回ここで折り返しています。
四つ辻~一の峰(山頂)付近
四つ辻で少し休憩した後、さらに奥に進みます。ここからは私が前回訪れていない、初めて足を踏み入れる領域になります。
案内板によると、ここから先は一本道で最終的に突き当りになるという訳ではなく、頂上(一ノ峰)を含む山めぐりのルート(所要約30分)をぐるっと一周して、再びこの四つ辻に帰って来る形になっている様です。
今回は、この案内板にある様に右回りで回ってみる事にします。
再び鳥居のトンネルを潜っていきます。さすがにこのあたりまで来ると、鳥居も見飽きてきます。
景色の目新しさも無くなるため、黙々と登ってゆく感じになります。
結構登った所で、休憩できそうなお店がある薬力社付近に到着しました。
若干疲れを感じつつも休憩を取るほどの疲れではないため、そのまま先に進んでゆくと、御劔社付近まできました。この辺りは真夜中に来たらちょっと恐そうな雰囲気を感じます。
ここまで来れば山頂まであともう少しのはずです。
一ノ峰(山頂)
更に登ってゆくと、程なくして何やらお社のある一角に辿り着きました。
到着してからしばらくの間気づかなかったのですが、ここが山頂の一ノ峰でした。その証拠に、ちゃんと山頂を示すパネルが貼ってあります。
一般的に山の頂上は見晴らしの良い場所である事が多いのですが、ここは特にそういった事も無く、景色は望めません。先ほども書きましたが、見晴らしという点では四つ辻が最も良いスポットだと思います。
山頂の一ノ峰には上社神蹟があり、末広上社神が祀られています。山頂までの無事を感謝しつつ、しっかりと参拝をしておきました。
山頂まで登った上での感想ですが、これは歴とした登山だと思いました。もちろん3,000m級の高山を登るのとは全く異なり、登山道がよく整備された低山を登ったという感覚です。
個人的には、この稲荷山の倍以上の標高になりますが、東京の高尾山に登った時の感覚に似ている気がします。軽装でも登れる程度に登山道が整備されていますが、登山用の装備や服装で登ればより快適に登れる感じの山です。
低山であっても登山はある程度時間の余裕と体力が必要となるので、詰め込み気味のスケジュールを組んで京都市内を観光する方には山頂行きは向いておらず、そういう方は、やはり奥社奉拝所や四つ辻で折り返すのが最良の行程だと思います。
ただ、普通の登山の様に山頂に到達した時の達成感は確実に得られるので、時間的に余裕があり、よりディープな観光を楽しもうとしている方は山頂行きを検討してみても良いかもしれません。
下山
山頂付近から更に先に進むと下り道になり、ここから下山になります。
登りの場合は鳥居を表側から見ていたのですが、今度は裏側から見る事になるため、各鳥居を奉納した企業や団体、個人名が書かれている側を見る事ができます。
これらの鳥居は現在1万基以上あるそうで、現在も新たに奉納され続けているとの事です。
下世話な話になってしまいますが、1基奉納するのにいったいどれぐらいのお金を納めれば良いのかちょっと気になってしまいます。
しばらく下って行くと三ノ峰まで来ました。ここには下社神蹟があり、白菊大神が祀られています。ここでもちゃんと参拝をしておきました。
三ノ峰から更に下り、四つ辻まで戻ってきました。
四つ辻を出て先ほど登って来た方の道を戻ります。今度は下り道なのであっという間に本殿まで戻ってきました。
来た時よりも初詣の参拝客でかなり混雑していました。早めの時間に参拝しておいて良かったです。
前回訪問時に行くことができなかった山頂まで行って帰って来る事ができ、心は満たされたのですが、普段運動をしていない身なので体の方はもうヘトヘトです。
ちなみに、本堂付近を出発して山頂まで行って帰って来るまでに要した時間は、合計で約2時間ほどなので、やはりある程度時間のある人向けだと感じました。
この後山登りで疲れた状態で、御朱印をもらいに行ったり名物のすずめの丸焼きなどを食べに行くのですが、その時の様子にご興味のある方は冒頭に紹介したこちらの記事を読んでみてください。
まとめ
今回は京都の伏見稲荷大社にある有名な鳥居のトンネルをひたすら進み、一番奥にある稲荷山の山頂まで行く事ができました。
延々と続く鳥居の道を歩くうち、もう一年分、いや十年分ぐらいの鳥居を見た様な気がします。
山頂まで登る事については全ての人に勧められる感じではありませんでしたが、随所にパワースポット的な魅力を感じましたので、そういったものに興味があったり登山好きの方で、気力、体力、時間のある方には特にお勧めできると思います。
住所 | 〒612-0882 京都府京都市伏見区深草薮之内町68 |
電話番号 | 075-641-7331 |
営業時間 | 参拝:24時間 ※祈祷・お札・お守りなどの取扱い時間は公式ホームページ参照 |
最寄り駅 | JR稲荷駅(徒歩約5分) 京阪 伏見稲荷駅(徒歩約5分) |
最寄りIC | 名神高速道路 京都南IC(車で約20分) 阪神高速道路 上鳥羽出口(車で約10分) |
公式ホームページ | http://inari.jp/ |
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