琵琶湖周辺でツーリングするライダー達の間で「びわこ食堂」というお店が人気だという事を、だいぶ前から知っていましたが、お店の前を通る時は営業時間外で閉まっていたり、開いていても混んでいて相当待たされそうだったりと、なかなかタイミングが合わず、今まで行けず終いでした。
このすれ違いを何とかするためには、成り行きではなく、空いてそうな時間帯を狙っていくしかないと思い、このお店のみを目的とした、長浜方面行きのプチツーリングを敢行する事にしました。
平日であれば比較的空いていそうですが、土日等の休日にしか都合がつかないため、今回は土曜日に、昼の部の営業時間が終わる14時の少し前、オーダーストップになる13時半の直前ぐらいの入店を狙いました。
途中、彦根あたりのコンビニで1度休憩を入れつつ、下道を使ってのんびり滋賀県北部の長浜市を目指します。
同じ県内とはいえ、琵琶湖の南から北への移動となり、それなりに距離があるので、結構遠くまで来たなと思いだした頃に「びわこ食堂」に到着しました。
この時13時半ちょうどで、オーダーストップの直前すぎるギリギリのタイミングでした。
駐車場の込み具合を見る限り、狙い通り空いてそうです。
いつも多くの車やバイクで一杯になっていたり、営業時間外で空っぽの光景しか見た事が無いですが、今日は違います。
ただ、バイクを停めてお店の前に立った時点で13時半を少し回っていたため、一抹の不安を感じながらお店の中を覗いてみると、お客がほとんどいなかったので、すでに昼の部営業終了かと半ば諦めかけてしまいました。
その時、ちょうど中に居る店員の方と目が合ったので、「もう閉店ですか？」という意味を込めて手で×マークを作った所、その方が残念そうな顔をした様に見えたので、やはり今回もダメだったかと私が立ち去ろうとしたところ、中からその店員さんが慌てて出てきて「大丈夫、いけるよ！」と声をかけてくれました。
一瞬肩を落とし掛けたのですが、何とか救われた思いで、ようやくこのお店とのすれ違いの歴史に終止符が打てる喜びを抱きながらお店に入ります。
店内に入ると、2組ぐらいのお客しかおらず、好きな席を選ぶことができました。
テーブル席と座敷席があり、今回はテーブル席を選びます。
卓上にあるメニューを見ると、このお店の名物となっている味噌鍋系のメニューと、焼肉系のメニューに大別される様でした。
意外と焼肉メニューの種類も豊富なため、サイドメニューとしてではなく、焼肉メインでこのお店を利用しても良さそうなレベルです。
今回は初めての来店なので、無難にこのお店名物の味噌鍋系メニューから「とりやさい鍋」を選びました。
あと、鍋といえば〆は外せませんよね。
うどん玉とラーメン玉があり、少し迷いましたが、今回はうどん玉を追加しました。
これで合計940円、ちょっとお高いラーメン一杯分ぐらいのお値段です。
（内訳：とりやさい鍋一人前750円＋うどん玉190円。税込み価格（2022年3月時点））
鍋は1人前から注文できるので、ソロツーリングの方もご安心ください。
注文後すぐに卓上ガスコンロが置かれ、てんこ盛りの白菜が乗った鍋が火に掛けられます。
どうですかこの写真、これ一人前ですよ。まるで山ですよね。
最終的にかさが減って鍋に収まるのかちょっと心配になるレベルの量です。
ときどき小さなお玉で山盛りの白菜を押し込みながら、少しずつ鍋の湖に沈めてゆきます。
すると、さっきの心配が嘘の様に具材が全て鍋に収まり、しっかりと鍋のスープに浸っています。
白菜がやわらかくなり、食べごろになったところで火を止め、アツアツを呑水に取り、早速味わってみます。
食べてみた感想は「うまい！」の一言。評判通りの美味しさでした。今までのすれ違いを超えてようやく巡り合えた味に、しばらく浸ってしまいました。
何といっても、鍋のベースになっている味噌味のスープがとても美味しく、白菜の甘みが合わさって絶妙な味になっています。
味付けはこのお店オリジナルの味噌「とりやさいみそ」のみだそうで、22種類の野菜、果物、スパイスで作られている味噌との事です。店頭でもお土産用にこの味噌が販売されていました。
一通り白菜や鶏肉などの具材を平らげたので、今度は〆のうどん玉を投入します。
特製のお味噌に加え、白菜の甘みや鶏肉のダシ等が溶け込んだ鍋スープで食べるうどんなら、美味しくないわけがないですよね。
鍋だけでも結構なボリュームなのに加え、うどん一玉もペロッと平らげ、最後に残った鍋スープも名残惜しげにすすっていたら、当然お腹いっぱいになりました。
今回はボリューム的にも味的にも本当に大満足で、片道約2時間掛けてお店に来た甲斐が十分にありました。
ライダーに人気のお店というのも頷けます。特に寒い時期に琵琶湖付近をツーリングした折には、冷え切った体をこのお店の鍋で温まったりしたら最高ではないでしょうか。
おそらく私もまた来店すると思いますので、今度は他の鍋か焼肉に挑戦してみたいと思います。
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