滋賀県の中で私が好きな道路の一つに、滋賀県と福井県をつなぐ国道367号があります。
この道路は、かつて日本海側で捕れた鯖を京の都に輸送するルートとして幾つか存在した「鯖街道」の一つで、滋賀県内の区間では大津市北部と高島市の山間を通過します。
特に高島市の朽木エリアの景色が好きで、思い付きでふらっとバイクでツーリングをした時に、よくこの道を走ったりします。道路沿いに美味しい鯖寿司のお店も多く点在するので、お土産に買って帰るのも楽しみの一つになっています。
ある日も国道367号をバイクで走っていたところ、普段特に全く気にならず通過していたお店がふと目に留まり、その佇まいに妙に惹かれて入店した、イタリア料理とジビエ料理のお店「PARADISO(パラディゾ)」の事を書いてみようと思います。
鯖街道(国道367号)
GWが終わった5月後半の週末、天気が良かったので滋賀県内のどこかを少しバイクで走ってみようと思い、お気に入りの国道367号の高島市朽木あたりを走っていたところ、人気の鯖寿司屋の隣にイタリアの国旗が翻っているのに気づきました。
店構えから、どうやらイタリア料理店の様です。何度もこの辺りを通っているのですが、いつも隣の鯖寿司屋の方に気を取られて今まで気づきませんでした。
ひっそりと控えめに佇む店構えが何とも気になり、バイクを降りてちょっと覗いてみる事にしました。
PARADISO(パラディゾ)到着~入店
看板を見てみると、ここは「PARADISO」という店名らしいです。
そういえば、私の好きなイタリア映画の名作「ニュー・シネマ・パラダイス」のポスターか何かの「パラダイス」の部分の表記がPARADISOだった事を思い出しました。という事は、イタリア語で「楽園」とか「天国」という意味になるので、何だか期待できそうです。
店名の書かれた手作り感漂う看板を見ていても、こだわりのお店感がぷんぷんします。何といっても「ピザ」ではなく「ピッツァ」と表記しているあたり、ちゃんとしたイタリア料理という印象を受けます。
また、看板には「朽木産ジビエ」という表記もあり、山間ならではのご当地要素もしっかり入っている様なので、さらに興味をそそられます。
お店の前には駐車場があり、車を8台ぐらい停められそうですが、区画線が無いので停め方次第では奥の車が出られなくなりそうなので、混んでる時の駐車はちょっと悩みそうです。
すぐ隣には、先ほども少し触れた栃生梅竹という鯖寿司屋があります。
ここは朽木の鯖寿司店の中でもかなりの人気店で、私もこのお店の鯖寿司を食べた事がありますが絶品でした。
また別の機会に、訪問した時の様子を紹介したいと思います。
鯖寿司に行きかけた意識をイタリア料理に戻して、PARADISOの外観を改めて眺めてみると、森の中のこじんまりと佇む感じの店構えにグッときます。
ちょっと様子見のつもりで立ち寄りましたが、もうこの時点で入店の意思が固まりました。
店先のメニュー看板に目をやると、ランチ向けのコース料理などがある様です。お値段は決して安くないのですが、ちゃんとしたイタリア料理店にしてはそれほど高くない印象です。
早速扉を開けて中に入ってみると、外観から想像していた以上にお洒落な良い雰囲気の店内でした。
少しお昼のピークを外した時間帯だったため、他のお客は二組ほどしかおらず、静かに食事できそうなちょうど良いタイミングでした。
程なくして奥からお店の方が出てきて、席に案内されます。
後で聞いてみると、このお店はご夫婦で切り盛りしているそうで、先ほど案内してくれた方は奥さんの方でした。
席に座って改めて店内を見回してみると、何となくヨーロッパのアルプスの山小屋を感じさせる雰囲気で、とても居心地が良いです。
テーブルやその上に置かれた小物類も一つ一つがお洒落です。卓上に置かれたテイクアウトのメニューを見てみると、ワインやビールのお供になりそうな、なかなか魅力的なメニューが並びます。鹿肉ソーセージがあり、ちゃんとジビエも押さえています。
しばらくすると、ボトル入りの水が運ばれてきました。ボトルのラベルがドライ・ジンのものですが、中身は水です。
次に、メニューを持ってきてくれたので、早速料理を選びます。
せっかくなので、コース料理にしようと思ってパラパラとめくってメニューを眺めていると、一人でも注文可能なパスタランチコースが目に留まりました。
これは、前菜盛り合わせ、パスタ、ソフトドリンクがセットになったものです。
その他のコースは、おふたり様用なので、おひとり様でも可能なランチコースは実質パスタランチコース一択の様です。
ピッツァとパスタの単品料理メニュー表です。なかなかのラインナップです。
日替わりのパスタやピッツァなどもあります。
しばらくメニューを吟味した結果、パスタもピッツァも食べたかったので、全部食べきれるか若干不安になりつつも、奮発して以下の料理を注文しました。
・パスタランチコース(パスタは日替りの鹿肉のラグーソース、ドリンクはコーヒーを選択)1,900円
・サルシッチャ Mサイズ(日替りピッツァ)2,300円
・ドルチェ(りんごタルトを選択)400円
(2024年5月時点の税別価格)
食事(パスタランチコース・日替わりピッツァ)
まずは、パスタランチコースの前菜盛り合わせが運ばれてきました。色んな種類の品があり、彩り鮮やかです。
どれも美味しく、食べてゆくうちにワインが欲しくなりますが、この後バイクに乗って帰るので、ここは我慢です。
続いてメインのパスタ(鹿肉のラグーソース)が運ばれてきました。
見た目は普通のボロネーゼの様にも見えますが、鹿の肉を使っています。
しっかりと煮込まれているためか、鹿肉の方は心配していた臭みが全く無くて美味しかったです。
鹿肉は高タンパク、低カロリー、さらに鉄分も多いというヘルシーなお肉だそうなので、気休め程度ですが、体にちょっといい事をした気持ちになります。
パスタを食べていると、単品で注文した日替わりピッツァのサルシッチャが運ばれてきました。
サルシッチャというのは腸詰にしていないイタリアのソーセージの事だそうで、よく見ると細かくされて全体にまぶされている様な感じです。
早速一切れ口に運んでみると、生地が薄くてパリッとしたもので、私が好きなタイプのピッツァです。
ズッキーニとトマトもいいアクセントになっていて美味しいです。
もうビールが欲しくてたまらなくなりますが、この後バイクに乗る事を考えて何とか導き出した答えが…
ノンアルコールビールです。
下の写真の様に、今回はドイツビールのレーベンブロイのロゴ入りグラスに注がれていますが、中身はアサヒのノンアルコールビールです。
奥さんが、雰囲気だけでもレーベンブロイでと冗談っぽく言いながら注いでくれました。
やはり本物のビールには劣りますが、ピッツァのお供として十分な役割を果たしてくれました。
最初に感じた、食べきれるかどうかの不安をよそに、難なく完食してしまいました。
久しぶりに本格的なイタリアンを満喫する事ができました。さすがにお腹も一杯です。
コーヒータイム(テラス席)
パスタとピッツァを食べ終えた所で、テラス席が空いたらしく、先ほどの奥さんがそちらへの移動を提案してくれました。
もちろんその提案に乗り、この後出されるドルチェとコーヒーはテラス席に用意してくれる事になりました。
しばらくすると用意ができたという事なので、テラス席の方に行ってみると、やわらかな日差しが降り注ぐ明るい空間が待っていました。
案内された席に座ると、既にドルチェのりんごタルトとコーヒーが置かれていました。更にその向こうに目をやると新緑の景色が広がり、最高の雰囲気の中で食後のコーヒータイムを楽しむ事ができそうです。
最後にりんごタルトを食べたのは何年前だろうかと考えながら一口食べてみると、りんごと生地の焼き加減がちょうど良く、コーヒーにもよく合いました。
時々外の景色をぼんやりと見ながらドルチェとコーヒーを楽しみ、何とも贅沢なコーヒータイムを過ごす事ができました。
お腹も落ち着いてきたので、そろそろお会計をする事にします。
この後お土産に鯖寿司を買って帰ろうと思っていたので、お店の奥さんに隣の鯖寿司屋以外にもお勧めのお店があるかなど聞きながらお店を出ました。
まとめ
今回は、鯖街道(国道367号)沿いをバイクで走っている最中に見つけた、滋賀県高島市朽木にある隠れ家的なイタリア料理店「PARADISO」を訪れました。
このお店は、地元産のジビエ料理と本格的なイタリアンを提供しており、そのこだわりが随所に感じられました。
ピッツァやパスタなど、この日食べた料理はどれも美味しく、テラス席で新緑の景色を眺めながらのコーヒータイムも特別なひとときになりました。
店内やお店の方のアットホームな雰囲気にも癒され、近くをバイクで通り掛かった際は、また訪れたいと思うほどお気に入りの店になりました。
住所 | 〒520-1425 滋賀県高島市朽木栃生318-1 |
電話番号 | 0740-38-2053 |
営業時間 | 平日 11:30~16:00(ラストオーダー) 土日祝日 11:00~17:00(ラストオーダー) 定休日:月・火曜日(祝祭日の場合は営業) ※ディナー時間帯は前日までの予約限定 ※売り切れ閉店もあるため予約推奨 |
最寄り駅 | ― |
最寄りIC | 名神高速道路 京都東IC(車で約60分) |
駐車場 | 駐車場あり(8台ほど) |
公式ホームページ | https://paradiso1997.jimdosite.com/ |
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