鹿と絶景と原始林を楽しむソロツーリング(奈良奥山ドライブウェイ全区間)

奈良奥山ドライブウェイ 旅・ツーリング
奈良奥山ドライブウェイ

ツーリングやドライブ好きの方にはわかっていただけると思いますが、私はツーリングの予定を考える時、どの目的地に行くかという事よりも、どこを走るかという事をかなり気にしています。

もちろん、おいしいものを食べるためにお店を目指すツーリングも好きですが、それ以上に走っていて気持ちの良い絶景の道路の方に惹かれたりします。

そんな私にうってつけなのが、○○ドライブウェイとか、○○スカイラインといった道路自体が観光地になっているスポットです。

先月(8月)に私の住む滋賀県のお隣奈良県にある、「奈良奥山ドライブウェイ」という観光道路を全区間バイクで走ってきました。

この道路は3つの区間に分かれており、上記の地図に表示された地点のA~Dを使って示すと以下の様になります。

  • A~B:若草山の区間 双方向通行可
  • B~C:春日山原始林の区間 一方通行 BからCへの方向のみ通行可
  • C~D:高円山の区間 双方向通行可

これを見て気づいた方もいるかもしれませんが、B~Cの区間が一方通行なので全区間を走破するにはAの若草山側から入って高円山側のDに抜ける方向のみとなります。

以上を踏まえて、予め下記の様にコースが3種類用意されており、このコース毎に通行料金が設定されています。

  • 新若草山コース(7.4Km):A~B区間を往復するコース(A→B→A)
  • 奈良奥山コース(13.0km):全区間を走行するコース(A→B→C→D)
  • 高円山コース(10.6km):C~D区間を往復するコース(D→C→D)

今回私は全ての区間を走るために奈良奥山コースを選択しました。

当日走行した順に各区間毎に分けてツーリングの様子を書いてみたいと思います。

若草山の区間(地図のA~B区間)

自宅を出発してから途中昼食をとりつつバイクで走り続け、ちょうどお昼の12時を少し回った頃に奈良奥山ドライブウェイの入口(若草山側)に到着しました。

ドライブウェイ入口のアーチ

この写真の場所から更に奥に進むと料金所があるので、そこで前述の3コースのうち自分の走るコースを伝えて料金を前払いします。ちなみにETCは使えませんので、現金の用意が必要です。

料金はコースと車種(二輪、軽自動車、普通自動車など)の組み合わせに応じて異なります。今回の私の例では、奈良奥山コースの二輪料金という事で780円(2022年8月現在)でした。

料金所を出て若草山山頂(地図のB地点付近)を目指します。

若草山の区間道路

上記の写真の様な曲がりくねった舗装路をひたすら進んで行きます。

この区間の道路については今回走ってみて特筆する点はありませんでしたが、料金所でもらったパンフレットによればこの区間は桜の名所らしく、桜の季節には桜のトンネルの中を走るような感覚で走れるそうです。

この写真の両サイドに写る深緑の木々が桜だと思われますが、これが満開になった時の事を想像するとたしかに桜のトンネルを形作りそうな気がします。いつかその中を走ってみたいです。

そんな事を考えながら走っていると、やがて若草山の山頂付近にある駐車場(地図のB地点付近)に到着しました。

若草山山頂駐車場

この駐車場には飲料の自販機やトイレもあるので、ちょっとした休憩にも良さそうです。

若草山山頂入口

ここから若草山の山頂へ行ける様ですが、バイクや車は通行禁止ですので、この駐車場で一旦バイクを停めて徒歩で山頂を目指します。

若草山山頂に続く階段

しばらく歩いていると、ようやく頂上が見えてきました。

あれ?何かいると思って良く見てみると鹿が前を歩いていました。

若草山山頂の鹿

階段を登りながらあたりを見回してみると他にもたくさんの鹿がいる事に気づきました。

今まで、こんなにまとまった数の鹿がいるのは奈良公園ぐらいだと思いこんでいたのですが、他にもこんなにたくさんの鹿が居る場所があるとは知らなかったです。

改めて鹿が奈良のマスコット的存在になっているという事がわかりました。

若草山山頂の鹿

ここの鹿も奈良公園の鹿と同じように、人間が近くにいても全く動じない様です。
立派な角の鹿と目が合いましたが、逃げる様子もありません。よく見ると愛らしい顔をしています。

若草山山頂の展望所

山頂の展望所の方に目をやると、もうこの時点で視界が大きく開けてきます。

若草山山頂の標識

山頂の標識の所まで来ました。ここの標高は342mの様です。
後で調べてみたのですが、麓から歩いて登っても40分程度でここまで来れるそうです。

ちなみに若草山は傘を三重に重ねた様な形をしており、下の層から一重目、二重目、三重目と呼ばれているそうで、山頂は標識に書かれている通り三重目になります。

若草山山頂からの眺め

改めて景色の方に目を転じてみると、奈良盆地を一望できる大パノラマの絶景が広がっていました。
思わず見とれてしまうほど、すばらしい景色です。

奈良の街並みも見えるので、夜景もきっとすばらしいのではないかと思います。

若草山山頂展望所からの眺め

山頂は意外に広く、ベンチも置かれており、公園の様な雰囲気です。
この日はあまり人がおらず、鹿の方が多いぐらいでしたので、静かでゆったりとした時間を過ごせました。

若草山山頂の鹿

十分絶景を楽しんだので、最後に鹿たちに見送られながら山頂を後にし、再びバイクに乗って今度は次の区間である春日山原始林の区間(地図のB~Cの区間)を走行する事にします。

春日山原始林の区間(地図のB~C区間)

駐車場に戻り、再びバイクで走り始めて区間の境目にある交番所(鎌研交番所)の前を通り、春日山原始林の区間(地図のB~C区間)に突入します。

春日山原始林の区間道路

先ほどの区間の道路とは打って変わって、ここからは細くて未舗装の道をひたすら走る事になります。

若草山山頂で絶景と鹿で和んだ気持ちは一気に消え、急に慎重なハンドル操作を必要とする緊張感に見舞われました。

大半の人は先ほどの若草山の頂上で景色を眺めた後、そのまま来た道を戻る新若草山コースを利用するため、この区間を走る人はあまり居ないそうです。

実際に当日この区間で私が見かけた車両は普通自動車1台のみでした。二輪に至っては全く見かけなかったため、本当にバイクで通れるのかちょっと不安になりました。

十八丁休憩所

慎重にゆっくりゆっくり走りながらしばらく進むと休憩所がありました。
まだ走り始めて間もないため、休憩せずそのまま先に進みます。

春日山原始林の区間道路

そして上の写真の様な道が延々と続きます。

春日山原始林の区間道路

さらに続きます。

春日山原始林の石碑

すると何やら石碑が見えてきました。この一帯は春日山原始林と呼ばれているらしく、世界遺産にも登録されている様です。

今まで未舗装路を転倒しない様に走る緊張感で気づきませんでしたが、言われてみれば走ってきた道も原始林そのものの風景でした。

大原橋休憩所

石碑のすぐ近くに休憩所があったので、バイクを停めてちょっとだけ休憩をする事にしました。
ベンチに座って一息ついていると森林浴をしている様な気分になります。

上の写真の左奥にある小さな橋を渡ってしばらく歩くと、鶯の滝というスポットがあるらしいのですが、今回は道路での走行がメインなのでそこには立ち寄らず、この休憩所で少し森林の空気を味わってから走行を再開しました。

パンフレットの案内図によれば、この休憩所は今走っている未舗装区間の真ん中ぐらいに位置しており、まだ半分ぐらいしか来ていなかった様です。

その後も慎重な走りを続けて、何とかもう半分も走り切る事ができました。

高円山の区間(地図のC~D区間)

ここでも区間の境目にある交番所(芳山交番所)の前を通り、次の区間である高円山の区間(地図のC~D区間)に突入します。

高円山の区間道路

先ほどの細くて未舗装の区間が嘘の様に、この区間は舗装された道路で走りやすくなります。
緊張感のある運転から一気に解放され、景色を楽しむ余裕が戻ってきました。

高円山頂上展望所

しばらく走るとバイクや車を停められる高円山の頂上展望所があるので、ここで景色を背景に愛車の記念撮影をしました。

万葉歌碑

このすぐ近くに石碑があったので、何が書いてあるのか確認してみると、万葉集の歌が刻まれた歌碑でした。

パンフレットによれば、この歌碑には「高円の秋野のうへの朝霧に妻呼ぶ牡鹿出でつらむか」という歌が刻まれており、大伴家持が高円山の情景を詠んだものらしいです。

大和三山展望所

展望所を出てしばらく進むと別の展望所(大和三山展望所)がありました。
道路を挟んで景色とは反対側に駐車スペースがあります。

ドライブウェイ出口(高円山側入口)のアーチ

さらに進んで高円山側の料金所を通過すると、出口のアーチが見えてきました。

ドライブウェイやスカイライン好きの私にとって、このアーチに書かれた「信貴生駒スカイライン」という道路も気になる所ですが、後で調べてみると二輪は通行禁止の様でした。残念です。

アーチをくぐり、無事奈良奥山ドライブウェイの全区間を走破する事ができました。

まとめ

今回走った奈良奥山ドライブウェイは全区間合わせても約13kmとそれほど長い道路ではなく、所々で立ち止まって景色を眺めつつ走っても、2時間もあれば十分なくらいでした。

ただ、各区間毎に全く異なる雰囲気を味わう事ができるため、比較的短いこの距離の中に色んな魅力がぎゅっと詰まったユニークな道路だと感じました。

未舗装区間をバイクで走るのが心配な方は、若草山山頂で折り返す新若草山コースがおすすめです。
奈良盆地を見渡す絶景と、のんびりと草を食む鹿たちを眺めているだけでもきっと心が癒されますよ。

今度は桜のシーズンに来て桜のトンネルを快走してみたいと思います。

 

コース名二輪車軽自動車小型自動車普通自動車
新若草山コース(往復)380円530円530円530円
奈良奥山コース780円1,350円1,760円1,860円
高円山コース(往復)430円640円640円640円
料金表抜粋 ※ETC利用不可(2022年8月時点)

 

営業時間新若草山コース:8:00~23:00(12/1~3/15は8:00~22:00)
奈良奥山コース:9:00~17:00
高円山コース:8:00~18:30
電話番号0742-26-7213(新若草山自動車道株式会社)
受付時間9:00~18:00
最寄のIC京奈和自動車道 木津IC
第二阪奈道路 宝来IC
公式ホームページhttps://shinwaka.com/
奈良奥山ドライブウェイの情報(2022年8月時点)

 

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