滋賀県に移住してからもう3年目になり、これまでバイクで県内を走り回った気になっていましたが、考えてみたらそれはただ通過しただけで、ちゃんと立ち寄った事の無い場所がほとんどである事にふと気づきました。
せっかく滋賀に移り住んだのだから、仕事や普段の生活ではまず行かないだろうと思う県内の場所を、近場から少しずつ訪れてみようと思う様になりました。
その取っ掛かりとして最初の行き先を探すため、私の住む琵琶湖の南側にある湖南地域と呼ばれるエリアを中心に地図を眺めてみることにしました。
すると、国道1号沿いに信楽焼や忍者で有名な甲賀市の市役所がある、水口(みなくち)という町が気になりました。
調べてみると、ここは東海道五十三次の五十番目の宿場町だった場所で、かなり歴史のある町の様です
こういう古くからある町には必ずうまいものがあると確信しているので早速探してみた所、度々メディアでも取り上げられて有名な「谷野食堂」というお店がこの地にある事がわかりました。
このお店のスヤキという料理がB級グルメ好きの間で人気らしく、ケンミンSHOWなどの全国区のテレビ番組でも紹介されたことがあるそうです。
そのため、私もスヤキの存在は知っていたのですが、お店の名前や所在地までは把握していませんでした。
スヤキに対しては、具材が気持ち程度に入ったプレーンに近い焼きそばに、自分でソースなどをかけて味付けするちょっと変わった料理ぐらいの印象しかなく、特に私は興味を覚えず今に至っていました。
でもよくよく考えてみると、ここまで方々で取り上げられて有名になっているという事は何かあるのだろうと思う様になり、実際に食べてみてその理由を探る事にしました。
お店の様子
バイクに乗って自宅を出発し、若干混雑している国道1号を経由して水口の市街地に入ります。
更に旧東海道沿いを進むと目的地の谷野食堂がありました。
宿場町の面影が残る風情ある建物で、店構えを見ただけでも何だか期待ができそうです。
今回私はお店の前の細長いスペースにバイクを停めさせていただきましたが、お店の向かって左側にも駐車スペースがありました。
まだ正午前でしたが、有名店なのでお店が混んでいるかもと心配したのですが、この時はあまり車が停まっていませんでした。
バイクを降りてお店の入口まで来ました。やはりスヤキを全面に押し出している様です。
スヤキと書かれたのぼりが立っていますが、そこに書かれた甲賀スヤキ研究会なるものがあるんですね。富士宮やきそば学会みたいなものでしょうか。
店内に入ってみるとやはり空いており、他のお客が1組いるだけでした。
隅の方の席に座って店内を見渡してみると、昭和の大衆食堂といった感じで私の好きな空間でした。
私が中学生の頃、友人と部活帰りにこのお店と似た様な食堂に立ち寄って、ラーメンや焼きそばなどを食べた思い出がよみがえり、とても懐かしくなりました。
このお店の近くにも高校があるらしく、そこの学生さんも良く利用するらしいです。いつの時代の学生も同じですね。
壁に目を移すと、ここを訪れた人達の写真やメッセージが所狭しと貼られていました。中にはテレビのロケで訪れた芸能人のものもあり、有名店によくある光景です。
名物のスヤキを食べてみる
メニューを見ると、定食、丼もの、うどんなど一通り揃っているのですが、やはりこのお店に来たからにはスヤキを注文しない訳にはいきません。
スヤキは並(400円)、大(500円)、特大(600円)と3つのサイズがあり、今回は大にしました。(価格は2022年9月時点)
あと、それに追加して中華スープも注文しておきました。
卓上には調味料としてコショウとソースが置かれており、もし良かったらという事でお店の方が七味を置いていってくれました。
しばらく料理を待っていると、いよいよお目当てのスヤキが運ばれてきました。
見た目は至ってシンプルです。事前の印象通り具材はごく控えめで、もやしとネギが少し入っているだけです。
サイズは大ですが、そこまで多いと感じる量ではなく普通に完食できそうな量です。
麺を引き上げてみると、油でコーティングされた光沢と少し焼き目のついた麺の具合に食欲がそそられます。
まずはそのまま食べてみると、塩とラードが作り出すシンプルな味で、このままでもおいしいです。
ほとんど味がついていないと思い込んでいたので意外でした。
ここでスヤキと同時に注文した中華スープ(200円)も合流します。(価格は2022年9月時点)
この中華スープを注文したのは、こんな感じでつけ麺風にして食べてみたかったからです。この食べ方も味の変化球としてなかなか良かったです。
1/3ぐらい食べ進んだ所でコショウを振ってみます。
ちょっとスパイシーな感じになりました。
更に食べ進めた所で、いよいよ真打のソースをかけてみます。
良く混ぜると、見た目はすっかりソースやきそばです。
やはりソースの味は落ち着きますね。これが一番しっくりきます。
また、焼き目のついた麺の食感が絶妙で、同じソース味でも普通のソースやきそばとは別物と感じました。
せっかくなので、しばらく食べ進めた所で先ほど店員さんが置いて行ってくれた七味をかけてみます。
普通のソース味からピリ辛ソース味に変わり、さらなる味変を果たしました。
このまま完食し、最後まで飽きずに楽しむことができました。この調子なら特大サイズもいけたかもしれません。
まとめ
今回は、普通に暮らしていたらおそらく訪れなかったと思われる水口の町を訪れ、滋賀のご当地グルメ「スヤキ」を堪能しました。
見た目の地味さから、いままでその魅力がいまいち伝わってこなかったのですが、実際に食べてみたところすっかり気に入ってしまいました。
何も足さないスヤキ自体もおいしいですが、様々な味付けのベースや土台にもなる、実は奥深い料理だなと感じました。味の変化を楽しみながら、全く飽きずに食べる事ができます。
またしばらくしたらスヤキが食べたくなって来店してしまいそうです。
営業時間 | 11:00~18:00 日・祝日 定休日 |
電話番号 | 0748-62-2488 |
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