今回は、京都にある桜の名所を徒歩だけで巡った様子を振り返る第2回目になります。
前回「ひたすら歩いて京都の桜を巡る【1】(木屋町通り・鴨川・白川筋・知恩院・円山公園・八坂神社)」では、河原町、木屋町通りから始まり、円山公園・八坂神社まで巡った所で終わりましたが、今回はその続きになります。
お時間があれば、前回の記事も合わせて読んでいただけるとうれしいです。
今回(第2回目)のウォーキング区間
今回の区間は、下の地図中の緑色の線で描かれたコース(約5.7km)を巡りました。前回の白川筋の続きから、岡崎疏水、平安神宮、蹴上インクラインと巡り、最後は南禅寺に至ります。
白川筋(白川沿い)
前回、知恩院、円山公園、八坂神社のあるエリアを巡るために一旦外れていた白川筋に再び戻ってきました。
知恩院の古門前に架かる橋の前まで来ると、白川沿いに柳の並木が続く景色が現れます。この付近は桜はありませんが、その代わり、時代劇に出てきそうな柳と川の趣ある風景が楽しめます。
白川に架かる小さな石橋の上に立って眺めてみましたが、川沿いに延々と柳の木が続く様子は圧巻でした。
さらに柳並木は続きます。ここまでまとまった数の柳の木を見るのは、おそらく私の人生で初めてではないかと思います。
柳並木の区間を抜けると、今度は桜の木が現れました。
白川には柳も似合いますが、やはり桜も似合います。
岡崎疏水沿い(平安神宮付近)
柳と桜をたっぷり堪能して歩いた白川筋が終わると、今度は岡崎疏水沿いに咲く桜が目に入ってきました。
琵琶湖から水を引き入れるために明治時代に建設された琵琶湖疏水という人口運河のうち、この付近の区間は岡崎疏水と呼ばれています。
この付近の運河に張りだす様に咲く桜は、なかなか見ごたえがあります。
平安神宮の大きな鳥居が見えてきました。あの鳥居の近くまでいってみる事にします。
鳥居前の橋を渡って平安神宮へ向かいます。
橋から見渡す岡崎疏水の眺めもなかなか良いです。
平安神宮
近くで見ると平安神宮の大鳥居は本当に巨大です。この鳥居の先に進むと、平安神宮の入口となる応天門が見えてきました。
最初は、外から眺めて立ち去るつもりでいましたが、せっかく来たので、立ち寄って参拝していこうと思う様になり、中に進みます。
大極殿(外拝殿)で参拝を済ませ、今度こそ立ち去って桜を巡るウォーキングに戻ろうと思っていたのですが、神苑という庭園(有料)の入口が目に入ってしまい、ここでも、せっかくなのでという気になってしまい、寄り道する事にしました。
この神苑は京都で人気の桜の名所の1つで、庭園内に植えられた多数の桜を楽しむ事ができます。実は過去にも桜の季節に訪れた事があるのですが、その時また訪れたいと思っていました。
神苑に入場してすぐに桜の景色が目の前に飛び込んできました。
ここの桜はソメイヨシノより鮮やかなピンク色のベニシダレザクラが多いのが特徴です。
桜越しに見えるどの風景を切り取っても絵になります。
何故か庭園内に古い路面電車の車両が展示されています。
後で調べてみると、この車両は明治時代の民間鉄道会社(京都電気鉄道)の二号電車というものらしく、当時の京都市街を実際に走っていたものらしいです。
木組みにもたれかかる様に咲く枝垂れ桜の天井を見上げると、青空を背景に鮮やかなピンク色の桜がより一層映えます。
こんな感じで、庭園内に植えられた沢山の桜を楽しみながら歩く事ができます。
この庭園には大きな池もあります。やはり日本庭園には池が欠かせないと感じるほど、池のある風景はしっくりきます。
近くにある休憩処でお茶などを飲みながらぼんやりと眺めるのも良さそうです。
枝垂れ桜越しに池の方を見てみると、泰平閣が見えます。あそこからの眺めもよさそうです。
池の周りに沿って風景を楽しみながらしばらく進みます。
すると、先ほど遠巻きに見えていた泰平閣の入口まで来ました。これを渡って向こう側に進んで行きます。
この泰平閣は、池をまたぐ様に架けられた屋根付きの橋の様な建物で、京都御所から移築されたものらしいです。
池の上から眺める庭園の景色は思った通り美しい眺めでした。
泰平閣を渡った先に、見事な枝垂れ桜がありました。
私が訪れた時は、おそらく平安神宮で式を挙げると思しき新郎新婦がこの桜の前でスタッフと共に記念撮影をしている所でした。
そんなめでたい雰囲気の横を通り過ぎると神苑の出口が見えてきました。
この後平安神宮を後にし、再び岡崎疏水の方へ向かう事にします。
岡崎疏水沿い(京セラ美術館・動物園付近)
岡崎疏水の方へ戻る途中、京都市京セラ美術館の前を通りかかりました。美術館だけあってアートな雰囲気あふれる綺麗な建物です。
ここは京都市立の美術館ですが、「京セラ」の名前を冠する様になったのは割と最近の2019年からで、大阪の京セラドームと同様、京セラ社が命名権を取得してからの様です。
再び岡崎疏水沿いまで来ました。美術館前付近に連なる桜はどれも満開でまさに見頃を迎えていました。
さすがに宴会をしている様な人はいませんでしたが、桜の木の下にちょっとシートを広げ、楽しくおしゃべりをしながらお花見をしている人達がちらほらいました。
疏水の向こう側に戻り、再び疏水に沿って東の方へ向かいます。
ここからも、運河に張りだす様に咲く桜を楽しむ事ができます。この感じ、お城の石垣の上から溢れ出る様に咲き誇る桜に似ていて、割と好きな景色です。
美術館と運河と桜の組み合わせもいい感じだなあと思いながら歩いていると、向こうから屋根付きの小型船がやってきました。これは、「岡崎さくら回廊十石舟」という桜の開花時期限定の観光船です。
私も以前利用した事がありますが、船で疏水側から眺める桜並木は、疏水沿いを歩きながら眺めるそれとは全く違った良さがありました。
岡崎疏水沿いをさらに歩いて行くと、池の様に広くなった場所にたどり着きます。
ここは、南禅寺船溜という場所で、かつて運河を行き交う舟が荷物を積み下ろしたり船頭たちが休憩したりする場所だった様です。
向こう岸には京都市動物園が見え、多くの人で賑わっていました。
この付近に、次に向かう桜の名所「蹴上インクライン」の入口があるので、そちらの方へ行ってみます。
蹴上インクライン
ひときわ目立つ「巨大な輝き」と題された金色のモニュメント近くの階段を下って行くと、蹴上(けあげ)インクラインの入口まで行く事ができます。
この蹴上インクラインは、先ほどの南禅寺船溜から琵琶湖疏水上流の蹴上船溜までを結んだ傾斜鉄道線で、両船溜間で舟を台車に乗せてケーブルカーの様な仕組みで運んでいた様です。
これにより、舟は荷物の積み下ろし無く琵琶湖方面へ行く事ができ、大阪・京都と大津を結ぶ物流発展に貢献したそうです。
そんな蹴上インクラインも鉄道の発達で廃れてしまいますが、今では桜の名所として観光客で賑わっています。
この日、インクライン沿いに咲く桜は見事に満開でした。
満開の桜は、大人や子供、外国人観光客までも、漏れなくスマホ片手に大はしゃぎで記念撮影させてしまうほど、不思議な魅力がある様です。
蹴上疏水公園~水路閣
インクラインの終点となる蹴上船溜付近にある蹴上疏水公園まで来ました。
この付近から疏水分線という水路沿いに続く道を歩いて南禅寺の方に向かいます。
市街地の雑踏を離れ、自然豊かな疏水分線沿いを気持ちよく歩いて行くと、やがて有名な観光スポットの「水路閣」付近まで来ました。
水路閣は南禅寺の境内にある琵琶湖疏水の水路橋で、レンガ造りのアーチ型橋脚が特徴です。
お寺の境内に存在するものとしてはやはり異質とも言えるので、当時はお寺の景観にも配慮して設計されたのだそうです。
南禅寺
水路閣を過ぎると、南禅寺の法堂が見えてきました。
すぐ横に咲く桜と法堂の組み合わせは、とても絵になっていました。
三門の方へ向かってみると、今度は門と桜の風景を見る事ができ、お寺と桜のコラボを存分に楽しめました。
多くの観光客が出入りする南禅寺の中門付近に来ましたが、今回はこの門からは出ず、次の桜の名所「哲学の道」方面に出る大寂門の方へ向かいます。
大寂門から出る観光客がみな同じ方向に向かっているのが見えます。おそらく哲学の道方面を目指していると思われるので、私もそちらの方に向かう事にしました。
と、ここまで書いて今回も長くなってきたので一旦ここまでにして、哲学の道の様子はまた次回にしたいと思います。
次回予告
この後の様子は、次の記事「ひたすら歩いて京都の桜を巡る【3】最終回(哲学の道・銀閣寺)」に続きます。
次回は最終回となり、哲学の道・銀閣寺を巡ります。
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