関西では桜の見頃時期を通り過ぎ、葉桜が目立つようになってきました。それでもまだ先週末は琵琶湖北部の海津大崎の桜がまだ残っていたので、今年最後のお花見ツーリングという事でそこに行く計画を立てる事にしました。
実はこの海津大崎の桜並木は、ちょうど2年前にバイクで走った事があり、おさらいの意味でその時のことを書いた記事「琵琶湖岸の桜並木ツーリング(海津大崎/奥琵琶湖パークウェイ/つづら尾崎展望台)」を読み返してみました。
すると、バイクで走行中に停泊している遊覧船を見かけ、そこから観光客がぞろぞろと降りて来た光景を思い出しました。
そういえば当時あれに乗ってみたいと思った事を思い出し、今回は陸路をやめて、船に乗って琵琶湖側から桜を眺める方向に予定を変更する事にしました。
詳しく調べたところ、この遊覧船は琵琶湖汽船という会社が運営する、「海津大崎桜クルーズ」という期間限定の観光船ツアーで、今年はこの前の日曜日(4月14日)が最終日でした。気づいたのがその前日だったので、最終日の乗船チケットを、まさに滑り込みセーフという感じで予約する事ができました。
というわけで、今回はこのお花見クルーズの様子を書いてみようと思います。
駐車場~乗船
今回は午前9:15に今津港を出航する便に乗るので、少し余裕をもって現地に到着する様に、朝早く自宅を出る事にしました。今津港までは電車でも行けますが、今回はバイクでの移動です。
船の乗り場は、以前「竹生島」という琵琶湖の中にある小さな島行きの船に乗った時と同じ乗り場だったので、とりあえずその時に利用した駐車場を目指す事にしました。
ちなみに、竹生島を訪れた時の様子も過去に「琵琶湖に浮かぶ神仏同居の神聖な島(竹生島)」という記事に書いていますので、ご興味があれば読んでみてください。
駐車場に到着したのは、出航時刻の30分ちょっと前でしたが、この時点では割と空いていました。ただ、私が到着したあたりから続々と車が入って来たので、あまり出航時刻の直前だと満車になってしまうかもしれません。
この駐車場は、琵琶湖汽船の観光船に乗るお客であれば無料で停める事ができます。バイクを停めた後、そのまま今津港の乗り場まで徒歩で向かいます。
駐車場から歩いて大体5分程で今津港の乗り場に到着しました。ここは、JR今津駅からも近く、先ほど書いた通り電車でも訪れる事ができるので、割とアクセス良好な場所にあります。
今回は事前予約をしていましたが、現地で乗船券を受け取る必要があるので、受付で名前を告げて乗船券を入手しておきます。
ちなみに、今回の行程は、
・今津港→海津大崎港(30分)
・海津大崎港上陸・散策(30分)
・海津大崎港→今津港(45分)
という合計1時間45分程の船旅になります。
既にこれから乗船する予定の船が停泊しているのが見えます。二隻停まっていましたが、向かって右の大きい方の船が今回乗船する「megumi」という船です。ちなみに、左の小さい方は以前乗船した事がある竹生島行きの「いんたーらーけん」という船です。
しばらくすると、桜クルーズの乗船案内があり、乗船ゲート前に乗客達が並び始めたため、私もその列に並びます。
さらに、出航時刻が迫って来るとスタッフの方から乗船を促され、ぞろぞろと船の方を目指して行列が動き始めました。いよいよ乗船です。
やはりみんな一番上のオープンデッキで景色を楽しみたいのか、ほとんどの乗客が船室に入ることなく、そのまま上に登って行きます。
私もその後に続きますが、オープンデッキに到着した時には既に設置されていた座席がすべて埋まっていたため、立ったまま端っこの手すりにもたれて景色を眺める事にしました。
出航(今津港)
乗船後しばらくすると船が動き出しました。離岸すると徐々にスピードアップしてゆき、みるみるうちに桟橋が遠ざかります。
ここから桜のビュースポット付近に到達するまで、しばらくは高速移動になります。
この日は晴れていましたが、全体的に薄もやがかかった様な、ハッキリしない景色でした。でも、それが逆に水墨画の様な効果で向こう岸や島のシルエットが幻想的な景色を作り出しているので、これはこれで趣がありました。
しばらくすると海津大崎の沿岸が見えてきました。遠くからでもピンク色のラインが横に一本描かれた様に沿岸の桜並木が見えます。
岸に近くなると船は減速してゆき、桜を鑑賞できる様にゆっくりと航行する様になります。
近くに寄ってみると、ひたすら琵琶湖岸に続く桜並木の景色は圧巻です。
2年前にこのあたりをバイクで走った時も、延々と続く桜並木に感動した事を覚えていますが、こうやって琵琶湖側から俯瞰して見てみると、改めて感動を覚えます。
沿岸の桜に見とれていると、やがて海津大崎港に到着しました。
港のある付近一帯が桜色に染まっていて、桜の楽園の様な景色が目の前に広がっています。
海津大崎上陸
船が着岸して乗客が下船を始めたので、私もオープンデッキから下に降りて行く事にします。
途中、ちょっと船室の方を覗いてみると、意外にも観光船によくある固定された座席ではなく、広間に普通の椅子が並べられている感じで、船上パーティーなど多目的に利用できそうな仕様でした。後で調べてみると、実際にこの船は貸切クルーズプランで利用する事もできる様です。
その後船を降り、桟橋を渡って行くと、いよいよ海津大崎港に上陸です。
ここでの滞在時間は30分程度なので、あまりゆっくりしていると帰りの船に乗り遅れるので注意が必要です。
上陸早々、咲き誇る沿岸の桜達がお出迎えをしてくれました。
すぐ近くに観光客向けのお店があり、結構賑わっている様なので、ちょっと覗いてみる事にします。
お店はお食事処と土産物店で構成されており、お食事処はまだ午前11時前なのに、そこそこ混んでいました。
今度は土産物店の方を覗いてみると、地元の名産品などが所狭しと並べられています。
この時、周辺に咲き誇る桜の雰囲気に呑まれてしまったのか、普段は団子や餅の類はほとんど食べない私が、思わず花見だんごや桜餅などが入ったセットを買ってしまいました。
もう一つ、その場で揚げていた小鮎の天ぷらがおいしそうだったので、つい勢いで買ってしまいました。せっかくなら揚げて間もない状態で食べたいと思ったので、購入後近くに腰掛けてすぐにいただく事にしました。
実際に食べてみると、ワカサギの天ぷらの様に丸ごと食べる事ができ、衣がサクサクとして止まらなくなりそうな味と食感です。
これは強烈にビールがほしくなりますが、この後バイクに乗って帰らなければならないので、ここはガマンします。
このお店の前に、ひと際目立つ見事な桜の木があったので、色んな角度から写真を撮ったりして、じっくりと鑑賞しました。
青い空と琵琶湖を背景にすると、より一層桜が映えます。
この付近には大崎寺というお寺もある様なので、ちょっと立ち寄ってお参りする事にします。
結構高い所にあるらしく、どんどん石段を登ってゆくと、ようやく本堂のあるエリアに到着しました。
本堂の前に行ってお参りを済ませ、何気なく周囲の景色を見回してみると、建物の朱色と桜が組み合わさり、見事な景色を作り出していました。
この本堂前から琵琶湖の方を見てみると、木々の隙間からうっすらと湖面が見えました。
この日は終始霞掛かった天候だったため、湖面が薄く見える程度でしたが、空気が澄んでいればもっとクリアに見えていたと思います。
帰りの船の出航時刻が徐々に近づいてきたので、そろそろ下に降りる事にします。
途中、停泊中の船や桜並木の道(滋賀県道557号)を走る車やバイクを眺めながら下ってゆき、港の乗り場に到着しました。
再出航(海津大崎港)
結構出航時刻ギリギリだった様で、私が戻ってから間もなく船が動き出しました。
再び琵琶湖岸沿いに続く桜並木を鑑賞できる様に、ゆっくりと船が進みます。
ひたすら桜並木が続くのが見えます。
バイクで走った時も長いなあと感じましたが、こうやって引いてみてみると、改めてその長さを感じます。
遠くに見える沿岸もピンク色のラインが続いています。
湖岸沿いから上の方に目を向けてみると、山の斜面にピンク色のラインが斜めにくっきりと入っているのが見えます。
これは、奥琵琶湖パークウェイという道路沿いの桜並木で、こちらも2年前の桜の時期にバイクで走ったことがあります。
このあたりで船は方向転換し、今津港に向かって帰り始めます。
乗船直後は満席だったオープンデッキの座席も、帰りの段階になるとガラガラになり、ほとんどの乗客が船室の方に移動してしまった様でした。
ずっと立ちっぱなしだったので、空いている座席に座って一息入れる事にしました。ここぞとばかりに、先ほど購入した花見団子や桜餅などを食べ始めます。
団子などを食べながらぼんやり景色を眺めていると、ヨットやらクルーザーやらが結構前を通り過ぎて行きます。
これを見ていると、せっかく琵琶湖のある滋賀県に住んでいるのだから、マリンレジャーの1つや2つ楽しまないともったいないという気持ちになってきます。
桜並木の見えるポイントも終盤となり、最後に景色を目に焼き付ける様にじっくり鑑賞していると、徐々に船の速度が上がり、桜並木の景色も遠ざかり始めます。
帰航(今津港)
桜並木の景色から一転して、琵琶湖の穏やかな湖面が延々と続く景色を眺めていると、やがて今津港が近づいてきました。
程なくして着岸し、海津大崎の桜を満喫する船旅が終わりを告げ、元の日常に戻りました。
まとめ
今回は、桜の季節限定の「海津大崎桜クルーズ」という琵琶湖の観光船ツアーに行ってきました。
2年前にバイクで走行した海津大崎の桜並木を、今度は船に乗って琵琶湖から眺める事になりましたが、船上から見る桜並木は、バイクに乗って間近で見る桜並木とは全く別もので、同じ場所の桜なのに新鮮な気持ちで楽しむことができました。
ツアー価格は4,000円(2024年4月時点の価格)という事で、乗る前は結構良いお値段だと思っていましたが、実際に乗船してみると、なかなか貴重な体験ができたので、それほど割高だとは感じなくなりました。
今年はもう終わってしまいましたが、いつもと違ったお花見をしたいと思った方は、来年の桜のシーズンに乗船してみてはどうでしょうか。
住所 | 〒520-1621 滋賀県高島市今津町今津30 |
電話番号 | 0740-22-1747(今津港) (運航に関するお問い合わせ番号) |
営業時間 | 運航ダイヤ・運賃は公式ホームページ参照 |
最寄り駅 | JR近江今津駅(徒歩約5分) |
最寄りIC | 名神高速道路 京都東IC(車で約70分) |
駐車場 | 今津港:無料駐車場あり(琵琶湖汽船専用駐車場)約40台 |
公式ホームページ | https://www.biwakokisen.co.jp/ |
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