このところずっと猛暑が続いているため、相変わらずバイクに乗る気力が湧いてきませんが、せっかくの週末に家でじっとしているのももったいないと思い、今週末も無理やりバイクでお出かけすることにしました。
とりあえず猛暑の中でも、走行して風が当たっていれば何とかなると思い、なるべく渋滞に巻き込まれない様に、道路も空いてそうな行先を考えます。
そういえば、茶摘みの最盛期となる5月にお茶処を巡るツーリングしようと思っていましたが、結局行きそびれてしまった事を思い出しました。
最盛期を過ぎた7月なら、あえてこの時期茶処を巡る様な人もいないだろう思い、宇治茶の産地がある京都と滋賀のお茶処をふらっと走ってみる事にしました。
今回は、奈良の月ヶ瀬を経由して、お茶処として有名な京都の南山城村、和束町、そして滋賀の朝宮(甲賀市)を走ってきました。
奈良県 月ヶ瀬
自宅を出発したのがAM11時ちょっと前ぐらいだったので、既に夏の日差しが強くなる中走行する事になりました。いつもなら下道経由で景色を楽しみながらゆっくり移動する所ですが、この日は暑かったので少しでも早く山間部に行きたかった事もあり、新名神高速道路を使って一気に信楽ICまで来てしまいました。
信楽ICを出て、まず奈良県の月ヶ瀬方面に向かいました。月ヶ瀬は梅林でも有名で、私も梅まつり開催中の今年の3月に訪れており、「月ヶ瀬梅林お花見ツーリング」という記事を書いていますので、ご興味のある方はご覧ください。
月ヶ瀬にもお茶畑はあるのですが、今回は以前から気になっていたレトロな食堂がこの付近にあるので経由してみることにしました。
途中、夏の熱い日差しを浴びつつも、渋滞にハマる事なく終始風を受けながら走る事ができたので、割と快適に走る事ができました。
気になっていた食堂に到着しましたが、残念ながら現在休業中との事で、来月8月1日から営業を再開するという貼り紙がありました。この日が7月最後の週末だったので、もうちょっと後に来ていればと後悔しつつ、再びバイクに乗って走り出しました。
暑さのせいか、プランBを考えるのも億劫だったので、そのまま先に進んだ所に何かお店があれば適当に入るつもりで走り続けました。
すると、一見道の駅風のお店が現れました。ここは「湖畔の里つきがせ」というお店で食事もできるようです。
バイク勢も結構いたので、ちょっと寄ってみる事にしました。
中に入ってみると、まだ正午前でしたがテーブル席はほぼ埋まっており、比較的空いているカウンター席に座りました。窓の外の眺めはなかなかです。
メニューは、各種うどん、そばが中心で、ご飯ものはサイドメニューでおにぎりや炊き込みご飯などがあるぐらいで、定食は日替わりの一種類のみあります。それ以外はソフトクリーム等のスイーツ類がありました。
暑いので冷たいざるそばにしようか悩みましたが、ちょっと物足りない気もするので、結局温かい肉うどんを注文しました。注文すると番号札を渡されるので、料理が出来上がって呼び出されるのを待ちます。
しばらくすると、自分の札の番号が呼ばれたので、注文の品を取りに行きました。
見た目は至って普通の肉うどんですが、お肉もやわらかく、出汁の効いたスープに溶け出したお肉の脂でうまみが増しており、うどんもコシがあってモチモチでした。何気に美味しい「当たり」の肉うどんでした。
住所 | 〒630-2306 奈良県奈良市月ヶ瀬桃香野4267-5 |
電話番号 | 0743-92-0066 |
営業時間 | 食堂 11:00~16:00(平日15:00まで) 直売所 10:00~16:00(※梅祭りの期間は9:00~17:00) 定休日 木曜日 ※2月中旬~4月第1週までは無休 |
アクセス(公共交通機関) | 伊賀鉄道 上野市駅 から三重交通バス[52]桃香野口行き乗車(約40分) 太郎谷バス停下車 徒歩約1分 |
アクセス(自家用車) | 名阪国道 五月橋ICから車で約10分 京奈和道路 木津ICから車で約40分 ※駐車場あり |
公式ホームページ | 月ヶ瀬活性化協議会ホームページ https://tsukigase-nara.jp/ 湖畔の里つきがせのページ https://tsukigase-nara.jp/food/kohan/ |
公式SNSアカウント | (Instagram)https://www.instagram.com/kohannosato.tsukigase_official/ |
京都府 南山城
腹ごしらえもできたので、いよいよ本題のお茶処巡りを開始します。まずは、今いる月ヶ瀬のすぐ近くにあるお茶処、京都の南山城村を目指します。
月ヶ瀬付近を流れる名張川の左岸に沿って北上すると程なくして南山城村に入りました。
さらに北上を続け、高山ダムのあたりで今度は東に進みます
高山ダムが見えてきました。このダムを渡って、名張川の反対側に行きます。
ダムを渡った所に高山ダム湖公園がありました。駐車場や高山ダムの管理所があったり、トイレや飲料の自販機があったりするので、ツーリングやドライブの途中、ちょっとした休憩を取りたい時に良さそうな場所です。
ダムを過ぎて細い道を東に走行している途中、突如として茶畑の広がる景色が現れました。まだ青々としたお茶の葉っぱが残っており、青空をバックに良く映えていました。
バイクを停めてしばらく茶畑の景色を堪能した後、再び走り出しました。少し北に行った所に道の駅が有る様なので、そちらに向かいます。
しばらくして目的地の「道の駅 お茶の京都みなみやましろ村」に到着しました。
ここの駐車場は結構広く、バイク用に確保された駐車スペースもありました。茶処らしく、駐車場のすぐ向こうにお茶畑が見えます。
意外なところで、あのマリオット系列のホテル(フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ)がありました。自然あふれる何気ない日本の村も有名ホテルチェーンからすれば非常に良い観光資源なのかもしれません。
道の駅の建物内は、他の道の駅同様に飲食店やお土産品、地元産の野菜などが売られていました。
この近くに、限界ニュータウンを扱うネット情報などで度々名前が出てくる月ヶ瀬ニュータウンがありますが、付近にはスーパーやコンビニも無いので、住人にとってこの道の駅は日常の食糧調達場所になっている様な気がします。
先ほど食事をしたばかりなので、ここでは水分補給と休憩だけ取ることにし、しばらく屋内で暑さを凌いだ後、ツーリングを再開しました。
京都府 和束
次は、宇治茶と銘打たれるお茶の約4割を生産していると言われる和束を目指します。ここは美しいお茶畑の風景がメディアでよく取り上げられたりするので、私も以前からお茶の一大生産地という事を知っていました。
和束ではいくつか茶畑の広がるスポットがあるそうですが、その中から、良く観光客が訪れるという「石寺の茶畑」というエリアに行ってみる事にしました。
現地に着いてみると、観光客向けの駐車場があったり、案内パネルやカフェがあったりと、確かに観光客向けの整備が行き届いている様にも見えます。
さすがにこの日は最盛期のシーズンを外しているので、観光客はまばらでしたが、カフェは大盛況でほぼ席が埋まっていました。
お目当ての茶畑の景色の方ですが、一部お茶の葉が刈り取られて茶色になっている面もあるものの、それでも一面に茶畑が広がる景色は圧巻でした。夏の炎天下にもかかわらず、しばらく立ち止まって見てしまうほどでした。
この時期でも素晴らしい景色ですが、茶摘みシーズンの5月はこれ以上に美しい景色を見せてくれるのではないかと思います。
石寺の茶畑を堪能した後、冷たいものでも飲みながら休憩したいと思い、茶畑のすぐ近くにある先ほどのカフェを覗いてみたのですが、席がすぐに空く気配が無かったので、別のお店を探すことにしました。
スマホで付近のお店を探してみると、和束町内にある「和束茶カフェ」というお店を見つけたので、そちらに向かいました。
和束茶カフェは、ぱっと見道の駅やドライブインの様な所で、和束産のお茶を中心としたお土産物も販売されていました。
駐車場も十分広く、ここもお茶処らしく、すぐ近くにお茶畑が見えました。
お店の中に入ってみると、カフェスペースはそれほど広くないですが、明るく綺麗な空間になっています。
14時過ぎぐらいに入店したので、それほど混んでおらず、すんなり席に座れました。
当初冷たいドリンクでも飲もうかという感覚で立ち寄ったのですが、魅力的なメニューにつられて、結果的に抹茶そば 単品(本日2食目の昼食!)と、和束茶のかき氷を注文してしまいました。
まずは抹茶そばを単品で注文しました。ほうじ茶ご飯がついたセットもあったのですが、さすがに先ほど肉うどんを食べているので、単品にしました。
お茶処に来たからには、どうしても茶そばを食べたかったので、ついつい注文してしまいました。
最初はめんつゆを付けずにそのまま抹茶そばを口に含んでみると、お茶のさわやかな風味が感じられました。
今度はつゆにつけて抹茶そばをすすってみると、ほのかなお茶の香りを伴ってするすると喉を通っていきます。暑いときはやっぱり冷たい蕎麦に限ります。
薬味として抹茶塩が添えられていましたが、これをめんつゆに入れるのか、そばに直接これを少し付けて食べるのか、使い方が良くわかりませんでした。
見た目も涼やかな、グラス入りの冷たい緑茶も有り難く、緑茶のさわやかな風味と涼を一度に楽しむことができます。
このメニューだけで、お茶処に来た気分を十分に味わえました。
抹茶そばを食べ終え、今度は先ほどメニューの写真を見て気になっていた、和束茶のかき氷を注文しました。
このかき氷は、基本的に宇治金時の様なものですが、抹茶とそれ以外の種類のお茶を含め、計4種類のお茶のシロップを掛けて楽しめるというものでした。
4種類のシロップは別容器に入って出され、自分で掛けるスタイルです。
どのシロップがどのお茶かわかる様に写真が付いているため、いまどのお茶のシロップを掛けているかわからなくなる事はありません。
食べ方の正しいスタイルがわからないので、とりあえず全種類を最初にかけてしまいました。4色のお茶の色に染まった和束茶かき氷の出来上がりです。
まずは定番の抹茶シロップが掛かった部分からいただきましたが、お茶の味がしっかりしており、抹茶好きの私としては満足のいく味でした。他の種類のお茶の味も濃く、氷が解けて味が薄く感じる事は全くありません。
小豆や抹茶が練りこまれた餅の様なものも添えられており、これらが良いアクセントになっています。
かき氷を食べ終えた後、お会計を済ませてお店を出ました。入店時の予定とは大幅に予算をオーバーしてしまいしたが、お茶処でしか味わえないメニューに大満足する事ができました。
住所 | 〒619-1222 京都府相楽郡和束町白栖大狭間35 |
電話番号 | 0774-78-4180 |
営業時間 | 10:00~17:00 定休日 年末年始のみ(冬期は月曜日) ※詳細は電話にて確認してください |
アクセス(公共交通機関) | JR加茂駅 から 奈良交通バス 和束町小杉行き乗車(約15分) 和束山の家バス停下車 徒歩約5分 |
アクセス(自家用車) | 新名神高速道路 信楽ICから車で約40分 京奈和自動車道 木津ICから車で約30分 ※駐車場あり |
公式ホームページ | 和束町活性化センターホームページ(いいとこ和束) https://wazukanko.com/ 和束茶カフェの紹介ページ http://wazukanko.com/event/和束茶カフェ/ |
滋賀県 朝宮
和束茶カフェを出たところで16時ぐらいになっていたので、自宅に向かう前に帰り道のルート上にある滋賀県のお茶処の一つ、朝宮を目指す事にします。
朝宮付近は信楽や奈良方面へツーリングに行く度に通ることが多いのですが、立ち寄ったりする事は無かったので、ゆっくり景色を見ながら走るの初めてかもしれません。
しばらく走ると、向こうの方に茶畑が広がるエリアが見えました。
近くまで行ってみると、自分が立つ場所のすぐ目の前に茶畑が広がっており、より近い距離で茶畑の景色を楽しむ事ができました。
あまりに茶畑の景色が素晴らしかったので、この景色を背景に愛車の記念撮影もしてしまいました。
朝宮の茶畑を堪能した後、時計を確認してみると、既に17時近くなっていたので、そろそろ自宅に向かう事にしました。夕方にもかかわらずまだ日差しも残り暑かったため、帰りも信楽ICから新名神高速道路を使って一気に帰宅しました。
まとめ
今回は、バイクに乗って宇治茶の生産地のうち、京都府の南山城、和束、滋賀県の朝宮を巡ってきました。
最も茶畑の景色が美しくなる5月頃を大幅に過ぎた後での訪問だったのですが、まだお茶の葉の残る茶畑も多く、緑色の絨毯の風景は7月も健在でした。さらに観光客も少ないため、じっくり景色を堪能する事ができました。
その他、お茶処ならではの食も楽しむ事ができ、お茶をふんだんに使った抹茶そばやかき氷で、夏の暑さをしばらく忘れさせてくれました。
お茶処を巡るという、ちょっと地味でつまらないツーリングになってしまわないか、多少心配して出発しましたが、帰る頃には来て良かったと思えるほど十分楽しむ事ができました。
今度は、茶摘みシーズンの5月頃にも訪問してみたいと思います。
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