本能寺近くの老舗食堂でビフカツ丼と中華そば(京都 生そば常盤)

生そば常盤 グルメ
生そば常盤

仕事の関係で京都に通う事が多くなったため、いつの間にか週末も京都市内に繰り出す事が増えてきました。

この前の週末も、京都市役所付近で買い物をしつつぶらぶらしていると、なかなか味のある「生そば常盤」という老舗食堂を見つけたので、その時の様子を書いてみようと思います。

寺町専門店会商店街

地下鉄の京都市役所前駅から程近い所に、寺町専門店会商店街というアーケード商店街があります。

ここは過去にも何度か訪れた事があるのですが、いつも朝から行列ができるほど大人気のカフェ「スマート珈琲店」があったり、織田信長が明智光秀に討たれたあの本能寺が近くにあったりと、何気に観光スポットが付近に点在する場所でもあります。

そういえば、現在放映中のNHKの大河ドラマ「どうする家康」でも、ちょうど本能寺の変の回が終わったタイミングなので、大河効果でここを訪れる観光客がちょっと増えるかもしれません。

寺町専門店会商店街

生そば常盤

そんな寺町専門店会商店街を、お腹を空かせながらウロウロしていると、昔ながらの食堂といった佇まいの渋いお店が目に留まりました。看板にさらっと小さく「創業明治11年」と書いてあるので見逃しそうになりますが、実は145年もの歴史を持つ、とんでもなく老舗のお店だという事になります。

過去に、「明治創業の老舗食堂で名物の皿盛と中華そば(京都 篠田屋)」という記事で、同じく明治創業の老舗食堂の事を書きましたが、100年以上続く老舗食堂が普通に街中にあるあたり、さすが京都だなと思います。

以前に来た時はこのお店の存在に気づかず通り過ぎていたのですが、この日は何故か強烈に目を引かれました。

生そば常盤

店先には魅力的なメニューが写真付きでずらりと掲載されています。定食は料理の品数が多くてお値段も結構リーズナブルです。

生そば常盤

お店の中に入ってみると、期待した通り昔ながらの大衆食堂といった感じで、個人的に大好きな雰囲気です。お昼のピークを過ぎていたためか、それほど混雑はしておらず、すぐ席に座れました。

自分が席に座ると、後から外国人観光客が1組入ってきてちょっと驚きました。こういう観光然としていない庶民的なお店に立ち寄るとは、相当日本通な観光客だと思われます。

生そば常盤 店内

卓上にあるメニューを見てみると、かなり豊富なラインナップの様です。

まずは、定食と丼物のメニュー表を見てみます。店先のメニューを見た時も思ったのですが、定食はメイン以外に小鉢も複数付き、品数が多いのが何気にうれしいです。

丼物は大半がスタンダードなものですが、中には、ビフカツ丼、にしん丼、木の葉丼といった見慣れないものもありました。

ちなみに、後で調べたら木の葉丼というのは、京都を含む関西では割とスタンダードなものだそうで、細切りのカマボコ、ネギ、シイタケなどを玉子で閉じた丼ぶりの様です。関西に住み始めて4年目になりますが、まだまだ知らない事が多いです。

あと、個人的には、すましぞうにも気になりました。お正月に家庭の食卓で食べるものと思い込んでいたお雑煮が、街の食堂で普段から食べられるのはちょっといいなと思います。

生そば常盤 メニュー

次は麺類のメニュー表を見てみます。うどんと蕎麦のラインナップがかなり充実しています。お店の看板に生そばと書いてあったので、お蕎麦も美味しそうです。特に、常盤名物と表記がある、にしんざるに惹かれます。

メニューが豊富で、気になる料理が有りすぎるため、かなり迷いましたが、他では食べられなそうな「ビフカツ丼」を注文する事にしました。

あと、こういう食堂で出てくる中華そばには目がないので、「特製中華そば」も併せて注文しました。

生そば常盤 メニュー

食事(中華そば・ビフカツ丼)

しばらく待っていると、料理が運ばれてきました。見るからに美味しそうです。

改めて眺めてみると、2品だとちょっと量が多すぎたかなと感じつつも、実際に料理を目の前にしてみると、どちらか一つを選べと言われても、たぶん選べなかっただろうと思いました。

ビフカツ丼・特製中華そば

麺がのびてしまう前に、まずは中華そばから食べてみる事にします。

見た目は、私の期待していた昔ながらの普通の中華そばです。

特製中華そば

まずはスープを一口飲んでみます。やはり鳥ガラスープは落ち着きます。空腹の胃に染み渡ります。

麺は特に奇をてらったものではなく、スープが良く絡むスタンダードな麺です。個人的にはもう少し固めが好みです。

特徴的だったのは、チャーシューの代わりに煮豚が乗っているところで、これも悪くないなと思いました。

特製中華そば

ある程度中華そばを食べ進んだ所で、今度はビフカツ丼を食べてみます。

見た目は、一般的にカツと一緒に卵で閉じられるトンカツとは異なり、卵とじの上にビフカツが乗せられています。ビフカツにはケチャップが掛かっており、何となくオムライスを思わせるビジュアルです。

ビフカツ丼

ビフカツのお肉は薄めですが、柔らかくて美味しいです。

ごはんの上に敷かれた半熟の卵とじと一緒に食べると、ビフカツに掛かったケチャップの味が加わり、思わず「ハイカラ」という言葉を使ってみたくなる様な洋風の味わいでした。

ビフカツ丼に付いてくる味噌汁は赤だしで、これも落ち着く味です。赤だしの味噌汁といえば名古屋を中心とした地域が定番ですが、個人的な感覚では、京都の食堂でも赤だしの味噌汁が出てくる事が結構多い気がします。

ビフカツ丼

最初、ちょっと多いかなと心配していたのが噓のように、箸がどんどん進み、2品ともペロッと食べてしまいました。

やはり地元の方に愛されてきたからこそ145年もお店が続いている訳で、どの料理を注文しても不味いはずがありません。今回注文した2品はどれも美味しく、特にビフカツ丼はまた食べたいと思うほど気に入ってしまいました。

完食

食後の散歩(錦市場)

お会計を済ませてお店を出た後、腹ごなしにちょっと近くを散歩する事にしました。

この日も相変わらず京都は猛暑日だったので、日陰になるアーケードのある通りを中心に彷徨っていると、いつのまにか観光客でごった返す錦市場まで来てしまいました。

錦市場

せっかくここまで来たので、激混みの錦市場に思い切って飛び込み、晩酌のお供になりそうなお惣菜などを物色してから自宅に帰りました。

錦市場

まとめ

今回は、明治11年から続く京都の寺町三条にある老舗食堂「生そば常盤」を訪れました。

京都の老舗店というと、高級な料亭などを思い浮かべてしまいますが、街に溶けこむ庶民的な食堂の中にも100年以上続くお店がいくつもあり、改めて京都の圧倒的な歴史の深さを感じます。

今回いただいたのはビフカツ丼と中華そばでしたが、他にも魅力的なメニューが沢山あり、何度も訪れて色々食べてみたいと思いました。

そういえば、店名に「生そば」と付いているにもかかわらず、今回全く蕎麦メニューを注文していなかった事に気づいたため、今度は是非このお店の蕎麦を食べてみたいと思います。

住所〒604-8081 京都府京都市中京区天性寺前町523−1
電話番号075-231-4517
営業時間平日 11:00~16:00
土日祝 11:00~20:00
定休日:水曜日
アクセス(公共交通機関)京都市営地下鉄東西線 京都市役所前駅 5番出口(徒歩約3分)
アクセス(自家用車)名神高速道路 京都東ICまたは京都南ICから車で約30分
※駐車場なし(近隣にコインパーキングあり)
公式ホームページhttp://tokiwa.g3.xrea.com/
生そば常盤(2023年7月時点)
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