特に信仰する宗教や宗派の無い私ですが、各地にある神社の独特の空気感は大好きで、旅先や移動中に気になる神社を見つけると、ふらっと立ち寄る事がよくあります。
そんな神社の中で、近くを何度も通って気になっているにもかかわらず、なかなか立ち寄れていない神社があったため、この神社自体を目的地としたソロツーリングを決行する事にしました。
その神社というのは、滋賀県内でも名の知れた、高島市にある白鬚神社です。(しらひげと読みますがひげの漢字が「髭」ではなく「鬚」です)
国道161号を挟んで琵琶湖に面した位置にあり、湖面に浮かぶ鳥居がシンボルのとても情緒のある神社です。
ツーリングで琵琶湖の北西部にある高島方面に行く時にはよくこの国道161号を通るのですが、この神社付近は渋滞になる事が多く、さらに神社の駐車場は満車になる事が多いため、なかなか気軽に立ち寄れる機会に恵まれませんでした。
そのため、この神社の近くを通る度に琵琶湖に浮かぶ鳥居の景色を横目に見つつ、後ろ髪引かれながらそのまま通り過ぎるしかありませんでした。
そんな状況に終止符を打つため、比較的神社が空いてそうな午前中の早い時間帯を狙って訪れる事にしました。
白鬚神社
今回は比較的時間帯が早いためか、自宅を出てから特に大きな渋滞にハマる事なく白鬚神社の近くまで来ることができました。
大津方面から来る場合、国道161号沿いに進み神社に近づいてくると、右手に琵琶湖とそこに浮かぶ鳥居が見えてきます。すると左手に神社の敷地も見えてくるので、入口から駐車場に入ります。
写真を見てわかると思いますが、駐車場は舗装されていないため、バイクの方は気を付けて中に進んでください。
ちなみにこの日のバイク置き場は、左手奥のトイレ前付近となっており、地面にグランドのライン引き石灰で「バイク」と書いてありました。
尚、うれしい事に駐車場代は車、バイクともに無料です。
バイクを停めた後、まずは駐車場の奥にある境内案内図をチェックします。
それほど広い神社ではない様ですので、一通り見て回るのにあまり時間は掛からなそうです。
まずは拝殿の正面にある鳥居の前まで来ました。
赤い鳥居と松の木の緑と青空のコントラストがいい感じです。このところ週末は天気が悪い日が多かっただけに、今日は天気が良くて本当にラッキーでした。
鳥居を見上げてみると、結構な大きさである事に気づかされます。
この白鬚神社は近江最古の神社との事ですので、古代の日本人もここを訪れていたと思うと、鳥居を眺めながら感慨深い気持ちになりました。
鳥居をくぐり、少し斜め前から拝殿を眺めてみます。
特に目を引く派手さや煌びやかさがあるわけではないですが、細部から造形美を感じる事ができ、しばらく足を止めて眺め入ってしまいました。
この神社の祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)で、延命長寿、長生きの神様として知られているそうです。
拝殿で自身の健康と両親の長生きをお祈りした後、左手に回ってまた違う角度から眺めてみます。
先ほどの境内案内図によれば、上の写真の右手前部分が先ほどお参りした拝殿、左奥部分が本殿との事です。
さらに奥に移動し、本殿の近くまで行って眺めてみる事にします。
何の塗装もなく、木の質感と造形だけでこれほど美しいと感じる建物はあまり見たことがないです。
現在の本殿は西暦1603年に豊臣秀吉の遺命により、その子である秀頼が再建したものとのことですが、それでも400年以上も前に建てられた貴重な建築物です。国の重要文化財に指定されているのもわかります。
ひとしきり本殿を眺めた後、奥にある高台に登るための階段を上ります。
上ってすぐの見晴らしの良い場所に紫式部の歌碑がありました。
紫式部ですよ、何気にすごくないですか。平安時代の売れっ子作家がこの地を通った時に詠んでいたと思うだけで何故かテンションが上がってしまいました。
この石碑に刻まれている紫式部の歌は「みおの海に 網引く民の てまもなく 立ちゐにつけて 都恋しも」というもので、琵琶湖で漁をする民の事を詠っているらしいです。
白鬚神社には紫式部以外にもこの地で歌を詠んだ方の石碑がいくつかあり、松尾芭蕉や与謝野鉄幹・晶子夫妻が詠んだ歌や句の石碑もあります。
この歌碑がある場所からは境内を一望でき、向こう側に琵琶湖を望むことができます。
さらにこの高台の奥の方に進むと社がいくつか建っており、一通りお参りする事にしました。
上の写真の場所は、左から三社(八幡神社、加茂神社、高良神社)の相殿、内宮、外宮が並びます。
さらに奥に進むと上の写真の様な一角があり、左から、天満宮、稲荷社、寿老神、鳴子弁財天が並びます。
そしてさらに進むと、最奥部に岩戸社があります。
写真はありませんが、高台の下にもう一つ、若宮神社があり、これらを合計すると十一社になります。
数は多いですが、あまり広くない境内にある程度まとまった所に各社がありますので、全てまわってもそれほど時間は掛からないと思います。
一通り参拝を終えたところで、この神社のシンボルである琵琶湖の中にある鳥居を見に向かいます。
琵琶湖と神社を隔てる国道161号を渡って琵琶湖畔に行きたいところですが、横断歩道が無い上に横断禁止と注意書きがあるため、素直にそれに従い道路越しに鳥居を眺めることにしました。
それでも、ちょっとした展望台が設置されており、上の写真の様に少し高い視点から眺めることができるため、これでも十分景色を楽しめます。
鳥居の向こうに、琵琶湖内に浮かぶ島「沖島」を望むこともできます。
特にこの景色が美しくなるのは夕日が背景になるタイミングらしく、映えるスポットとしてSNS界隈でも認知されている様です。
しばらくこの美しい鳥居の風景を楽しんだ後、社務所に向かいます。
社務所に来た目的は御朱印をもらうためです。最近御朱印を集めるようになり、ツーリングに出かけるときは御朱印帳を持ち歩いては、ふらっと立ち寄った神社でご記帳していただいたりしています。
ただ、現在白鬚神社では書き置きのみの授与とのことでしたので、いただいた書き置きの御朱印を後から自分の御朱印帳に貼っておきました。
以上で白鬚神社に来た目的をすべて果たす事ができました。
いつも通り過ぎるだけの神社でしたが、今回立ち止まってじっくり参拝した事で、今まで以上にこの神社の魅力を感じる様になり、大変意義のある訪問だったと思います。
営業時間(社務所) | 9:00~17:00 |
電話番号 | 0740-36-1555 |
最寄駅 | JR近江高島駅(徒歩40分、距離約3km) 駅構内の観光案内所にてレンタサイクル有 タクシーで約5分 |
公式ホームページ | http://shirahigejinja.com/ |
白ひげ食堂
実は、今回のツーリングではもう一つの目的があり、この神社のすぐ近くにある「白ひげ食堂」で食事をする事です。
この食堂は前から気になっており、このお店の名物「豚汁ラーメン」が今回のお目当てです。
10:45の開店まで少し時間があるので、神社で少し休憩してから移動する事にしました。
お店に到着し、お店の前にバイクを停めます。このお店の駐車場は車が数台停められる程度なので、時間帯によっては満車になっている場合もあります。
また、駐車場は舗装されていないため、バイクの方は気を付けて走行してください。
お店の見た目は一見すると普通の大衆食堂の様な店構えです。
早速店内に入ると、まだ開店時間からあまり経っていないためか2組しかお客はいませんでした。
空いている席を適当に選んで座り、迷わず豚汁ラーメンを注文しました。
この豚汁ラーメン、なんと530円という安さ。他にも生姜焼きやチャーハン、丼ものなど色々なメニューもあり、それらもリーズナブルなお値段でした。
あと特徴的だなと感じたのは、店内におでん鍋が置いてあり、自分が食べたいおでん種をセルフで皿に取り、後でお会計の時に食べた分を自己申告してお代を払うというシステムです。
これが成り立つという事は、きっとこのお店の客筋が良いんだろうなと思いました。
客のモラルが悪いと、少な目に申告する事が横行しそうですからね。
あまりにもおでんがおいしそうだったので、豚汁ラーメンを待つ間、2品だけいただきました。
いただいたおでんは、上の写真の通り牛すじと大根です。
どちらも期待した以上においしく、特に大根は大き目で味もよく染みていました。
しばらくすると、豚汁ラーメンがやってきました。
運ばれてきた豚汁ラーメンを眺めてみると、なるほど見た目は豚汁です。
最初にスープだけ飲んでみてもやはり豚汁といった感じの味です。
麺を引き上げてみると、ちゃんと中華麺が出てきました。
早速口に運んでみると意外といけます。
実は中華麺が豚汁に合うのか半信半疑でしたが、杞憂に終わりました。
スープは単なる豚汁ではなく何か工夫をさているのかもしれませんが、中華麺と違和感なくマッチしていておいしかったです。
自分が食べている間、他のお客が食べていた「こく辛ラーメン」(680円)がとてもおいしそうで、ついついそちらも気になってしまいました。
豚汁ラーメンのピリ辛バージョンの様なメニューらしく、卵黄が乗っていたりと見た目もおいしそうでした。次回来た時には、是非食べてみたいと思います。
ちなみに、豚汁ラーメンシリーズは中華麺だけではなく、うどんのバージョンもありますので、うどん好きの方はそちらの選択肢もアリだと思います。
以上、お腹も膨れたので、お店を後にしてまっすぐ帰宅する事にしました。
本当に評判通りの安くておいしい良いお店でした。今回私が食べた豚汁ラーメンとおでんはおすすめです。
営業時間 | 月~土:10:45~19:45、日・祝:10:45~15:00 |
電話番号 | 0740-36-0434 |
最寄駅 | JR近江高島駅(徒歩40分、距離約3km) 駅構内の観光案内所にてレンタサイクル有 タクシーで約5分 |
公式ホームページ | ― |
まとめ
今回は自宅から比較的近場のツーリングだったのですが、前から気になりつつも、なかなか行けなった神社と、同じく前から気になっていた食堂を一度に訪問することができ、満足度の高い充実した時間を過ごす事ができました。
今回訪問した白鬚神社と白ひげ食堂は、いずれも人気があり、私もおすすめしたい良いスポットですので、琵琶湖ツーリングを計画している方はぜひプランの一角にいれてみてはどうでしょうか。
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