滋賀県から和歌山県の潮岬・南紀白浜までバイクで巡る1泊2日のツーリング旅の記録(第3回目 最終回)です。
今回は、白浜町にあるテーマパーク「アドベンチャーワールド」を訪れた時の様子になります。
いつかここにいるパンダ達に会いに行こうと思いつつ、もう何年も過ぎていましたが、突如として現在いる4頭のジャイアントパンダが全て中国に返還されるという事になり、今すぐに会いに行かなければと思って急遽企画したのが今回の旅でした。
なかなか執筆時間が取れず、前回の記事からだいぶ間延びしてしまいましたが、その間にも東京上野のパンダも2026年1月末をもって返還される事が発表され、いよいよ日本からパンダがいなくなる日が近づいてきました。
そんなパンダ達が日本にいた記録の1つとして、今回の旅の最終目的地、和歌山県のアドベンチャーワールドで返還直前のパンダ達に会ってきた時の様子で締めたいと思います。
駐車場~エントランスドーム付近(入場)
アドベンチャーワールドのゲートをくぐると、広大な駐車場が目の前に広がります。スタッフの方が私を見掛けると、二輪用の駐車スペースに向うよう案内してくれたので、そちらの方にある駐輪スペースにバイクを停めました。
ちなみに、普通自動車は駐車料金がかかりますが、二輪車は無料でした。

エントランスドームの前まで来ました。
既にパンダ返還が決まっていた頃なので、入口ゲートの上には「ありがとうパンダファミリー」と書かれた大きなパネルが見えます。そこには、「大好きです♡癒しでした! 会いに行くね! 元気でいてね!」とも書かれており、アドベンチャーワールドのパンダ愛が伺えます。

入園料はなかなかいいお値段がしますが、1日楽しめる事を考えれば、TDR、USJといった超有名どころのテーマパークに比べればリーズナブルとも言えます。
当日現地でも入園チケットを購入できますが、今回は事前にネットでチケットを購入していたので、スマホのQRコード提示でスムーズに入場できました。

園内の全体マップを眺めてみると、かなり広そうで全エリアを回るのは結構大変そうです。
今回はパンダに会うのが目的なので、パンダのいる施設に絞って巡る事にしました。
事前に調べた情報によると、この時アドベンチャーワールドにいるジャイアントパンダは以下4頭の様です。
・良浜(らうひん) メス 2000年9月6日生まれ 以下3頭の母親
・結浜(ゆいひん) メス 2016年9月18日生まれ
・彩浜(さいひん) メス 2018年8月14日生まれ
・楓浜(ふうひん) メス 2020年11月22日生まれ
全体マップ上でパンダの絵が描かれている「パンダラブ(希少動物繁殖センター)」、「ブリーディングセンター」の2つの施設に行けばこれらのパンダ達に会える様なので、ひとまずそちらの方に向かってみる事にします。

エントランスドームを抜けると、まるで南国のリゾート地のような、開放感のある景色が広がります。この時点で、すでに心も南国気分です。
途中、パンダに関する案内の立て札があったので読んでみると、どうやら現在は返還前の検疫期間中の特別公開との事で、屋外での展示は無く、屋内のパンダをガラス越しに見る事しかできない様です。
屋外で元気に動き回るパンダを見る事ができないのはちょっと残念ですが、屋内でもパンダ達に会える事には変わりないので、気を取り直してパンダのいる施設に向かいます。

パンダと対面1 パンダラブ(結浜・楓浜)
最初に訪れたのは、エントランスドームから近い方の希少動物繁殖センター「PANDA LOVE(パンダラブ)」です。
ここは建物の外からガラス越しに中のパンダを伺うのですが、外の景色がガラスに映りこむため、なかなか中が見えづらく、多くのお客がガラスに接近して何とかパンダの見える角度や位置を見つけながら観覧していました。

ここでは、結浜(ゆいひん)と楓浜(ふうひん)の2頭に会う事ができます。
私も他のお客と同じ様にガラスの前に張り付く感じで立ち、まずは結浜との対面を果たしました。
この時結浜は終始岩の上に寝そべってほとんど動かなかったですが、ぐったりと仰向けになって寝そべる姿を見るだけでもほっこりするので、いきなりパンダの癒し力を見せつけられました。

次は楓浜との対面です。
こちらも横になって寝そべってほとんど動かなかったのですが、しばらく見ているとゆっくり起き上がって壁の方にもたれかかる様なしぐさを見せてくれました。
パンダのゆるい仕草はいつまでも見ていられますが、もう一つのパンダ施設で残りの2頭にも会わなければならないので、ほどほどにして次の場所に向かいます。

園内散策(ホースキャンプ・プレイゾーン 付近)
最初の全体マップを見てわかっていた事ですが、改めて園内の広さとアトラクションの種類の豊富さに圧倒されます。
もう一方のパンダが居る施設(ブリーディングセンター)に向かう途中も、馬と触れ合える「ホースキャンプ」や、観覧車やメリーゴーラウンドなどがある遊園地の要素を備えた「プレイゾーン」といった様々な娯楽要素があり、動物を基本テーマとしながらも、一日中居ても飽きのこない様々な工夫がされています。



ブリーディングセンターまでの待ち行列
ブリーディングセンターへ向かう途中、エンジョイドームという建物付近に差し掛かったところで何やら長い行列が出来ていました。
近くにいたスタッフの方に聞いてみると、何とこれから向かうブリーディングセンターへと続くパンダ観覧の待ち行列の様です。目的地はまだだいぶ先にあるはずなのにこの場所から行列が発生しているとは、返還直前とはいえパンダ人気恐るべしです。
とにかく並ばない事にはパンダに会う事はできないので、最後尾に並ぶことにしました。

行列に並んでいる間はどれぐらい進んでいるのかわからないので、所々に残りの待ち時間の目安が掲載されいるのは地味に有難かったです。
あと60分…パンダはまだまだ先です。観覧車を横目に、時々動く列の流れに身を任せ、少しづつ進みます。

残り45分…ちょっと進みました。サファリワールドの入口付近を通り、この後もゆっくり列が進んでゆきます。

あと30分…目的地の建物(ブリーディングセンター)はもう見えているのですが、隣接する広場を蛇行する様に列ができているので、まだ先は長そうです。
この日は6月の下旬だったのですが、結構日差しの強い日でした。この辺りは広場になっているので日差しを遮るものが無く、所々に設置されているパラソルで一時的に日陰になる程度だったため、並んでいる間にそこそこ体力を削られてしまいました。

パンダと対面2 ブリーディングセンター(彩浜・良浜)
行列に並ぶこと1時間ちょっと、ついにパンダのいるブリーディングセンターの入口までたどり着きました。これで残り2頭のパンダとも対面が果たせます。
この建物には、お母さんパンダの良浜(らうひん)と、その娘の彩浜(さいひん)がいます。
先ほども書きましたが、良浜は先ほどパンダラブで対面を果たした結浜と楓浜のお母さんでもあります。
パンダラブの様に中の様子が見づらいという事はなく、こちらはしっかりとパンダを観察できるような造りになっています。とはいえ、パンダの前で観覧できる時間は限られており、時間がくるとすぐに次のグループと入れ替わるスタイルです。

まずは、娘の彩浜からの対面です。終始寝そべっていて、大きな動きを見せなかったのですが、片手で顔を隠す様な仕草がまたかわいらしいかったです。

次は良浜との対面です。何となく母親の貫禄を感じる佇まいです。

こちらも終始寝転がって彩浜と同じ様に片手で顔を隠す仕草をしていたのですが、短い観覧時間の終盤に、顔を覆っていた手を上げて顔をしっかり見せてくれました。
なんとなくバイバイと言ってくれた様な気がして、ほっこりしつつも、心なしかちょっと寂しい気持ちにもなりました。

園内散策(センタードーム・ファミリー広場 付近)
パンダたちにたっぷりと癒やされた後は、周辺を散策しつつ来た道を戻ります。
途中にあるセンタードームという建物に入ってみると、パンダファミリーのメモリアル写真展が行われている一画がありました。
パンダ達の思い出の写真が多数展示されており、写真を見つめる人達はみんな顔をほころばせていました。やはりパンダの癒しの力は絶大です。

センタードームを出てしばらく歩いていると、様々な動物たちがいるファミリー広場に来ました。

ここでフラミンゴ、ポニー、ベニコンゴウインコ、ハクトウワシと会う事ができました。この日は残念ながら会えなかったのですが、普段はレッサーパンダも居るそうです。
パンダが居なくなった後もアドベンチャーワールドを盛り上げてゆく事になる動物たちにエールを送りつつ、エントランスドームの方に戻ります。

エントランスドーム付近(帰り)
かなりの疲労感と、何とかパンダ達に会う事ができたという達成感が入り交ざった状態で、エントランスドームまで戻ってきました。
お土産売り場で様々なパンダグッズを眺めながら、パンダ達との対面の余韻に浸った後、出口の方へ向かいました。
駐車場に戻ると、徐々に現実の世界に引き戻されてゆく気がします。
6月にしてはやや強い南紀白浜の日差しを背に受けて高速道路をひた走り、バイクは一路、家路へ。
無事自宅に帰還し、返還前のパンダ達に会いに行く今回の旅が完結しました。


| 住所 | 〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399番地 |
| 電話番号 | アドベンチャーワールドインフォメーション: 0570-06-4481 |
| 営業時間 | 10:00〜17:00 休園日:水曜 |
| 最寄り駅 | JR紀勢本線 白浜駅 白浜駅から明光バス(アドベンチャーワールド行、町内循環線 ほか)で約10分 |
| 最寄りIC | 紀勢自動車道 南紀白浜IC から車で約10分 または 南紀田辺IC から車で約25分 |
| 駐車場 | 有料駐車場あり(約5,000台) 二輪車は無料 |
| 公式ホームページ | https://www.aws-s.com/ |
| 公式SNSアカウント | (X)https://x.com/aws_official (Facebook)https://www.facebook.com/adventureworld.official/ (Instagram)https://www.instagram.com/adventureworld_official/ (Youtube)https://www.youtube.com/channel/UCVEmpbL5VzfXsULPFeRsj4Q |
まとめ
全3回にわたってお届けした、潮岬・南紀白浜ツーリング。
本州最南端の絶景、白浜周辺の名所、そしてアドベンチャーワールドのパンダたちとの対面と、和歌山の魅力を存分に堪能した旅になりました。
和歌山の道は海沿いのクルージングも、山間のワインディングも楽しめるので、バイク乗りには本当に最高のフィールドです。
今回は1泊2日の行程でしたが、途中立ち寄りたい所が多すぎて時間が足りないと感じるほどでした。
ところで、パンダ達が居なくなった後、観光へのダメージが心配された白浜ですが、昨年比で観光客が微増しており、意外と健闘しているとの事なので安心しました。
万博の恩恵があったという面も多少ありますが、これまでパンダに頼り切っていた観光施策を改め、大型花火大会の開催や白良浜海水浴場に夜間営業のカフェをオープンするなど、新たな施策を色々と打ち出してきたのが功奏している様です。
私も脱パンダ、ポストパンダで観光再創造に奮闘する白浜を陰ながら応援したいと思いますので、また別の季節にでも訪れてみたいと思います。
↑よろしかったらバナーをクリックして応援をおねがいします!

コメント