少し前の話になりますが、関西で桜の開花がピークを迎えていた先月4月上旬の週末、例年であればこの時期になると桜の名所を求めてバイクで各所を巡っている事が多いですが、今年は全くその予定や計画も立てておらず、このまま桜を見ずに終わりそうな感じになっていました。
ただ、それも何となくもったいない感じがしたので、無理やりにでもどこかに行こうと考えた結果、結局桜といえば京都という安易な発想しか思いつかず、とりあえず電車に乗って大混雑必至の京都に繰り出す事になりました。
ノープランで京都駅に降り立ったものの、行きたかった桜の名所は昨年あらかた巡った(過去の記事参照)という事もあり、特に行ってみたい場所が思い浮かばず、徐々に花見熱が下がってしまいました。
そうなると、とりあえず飲みに行ってから考えようという、ダメな発想パターンに陥り、気づけば以前から気になっていた「立ち飲み やみー」というお店に向かっていました。
そんなわけで、今回はお花見がメインではなく、昼間から京都に飲みに行って、「ついでに」桜を見ながらほろ酔い気分でお散歩をしてきたという、需要があるかだいぶ不安なお話を書いてみようと思います。
以前から懲りずに京都でひたすら一人飲みをするだけの記事を時々書いてきましたが、前回の「京都一人飲み散歩#5(すし酒場 さしす 京都ヨドバシ店)」以来、ずいぶんと間が空いてしまい、もう忘れ去られているかもしれませんが、実はまだこのシリーズ続いていますので、見掛けたらチラ見でもしていただけるとうれしいです。
京都市営地下鉄 四条駅~入店
JR京都駅から京都市営地下鉄の烏丸線(国際会館方面行き)に乗換え、目的のお店の最寄り駅となる四条駅で下車しました。
しばらく人々でごった返す四条通りを西に進み、途中から路地に入ると一気に人もお店も少なくなり、静かな雰囲気になります。今回の目的のお店「立ち飲み やみー」は、そんな中でひっそりと佇む様に営業していました。
初来店でしたが、立ち飲み屋らしからぬ小綺麗な店構えのためか、初見でも入りづらそうな雰囲気は無く、すんなり入店できました。

店内はこじんまりとしており、1階は全席立ち飲み席で、主にカウンター席があり、壁際の方に2人用の小さなテーブル席が少しだけありました。
2階席もある様ですが、こちらは有料の座り席との事で、予約もできるそうです。
週末のAM11時台でしたが、行列ができるほどでは無かったものの、店内はほぼ席が埋まっていました。
私はカウンター席に案内されると、それに応じる様に他のお客が少し間を詰めてくれたので、その空いた所に入れてもらいました。こういう立ち飲み屋の客同士の気遣いって何かいいですよね。

早速ドリンクメニューを見てみると、周辺の他の居酒屋の相場より圧倒的に安いです。
私が好きなビール1つとっても、生ビールが300円、瓶ビール(中瓶)が350円という値段は、安いお店がひしめく大阪の立ち飲み屋で時々見る水準です。(2025年4月時点の価格)

料理のメニュー(写真の画像が粗くてごめんなさい)を見ても、ドリンク同様、本当に安いです。
それもそのはず、ここは四条大宮の「庶民」という激安の立ち飲み居酒屋の店長だった方が独立して始めたお店との事です。このコストパフォーマンスは庶民譲りなのかもしれません。
私も以前、庶民を訪れた事があり、「京都一人飲み散歩#1(立ち呑み 庶民 四条大宮店)」という記事でその激安ぶりを書いていますので、ご興味があれば読んでみてください。
しかし、庶民と決定的に違うと感じるのはお店の客層です。
「庶民」はほぼ100%おじさんの客層で占められ、店内はどことなく女性が入りづらい雰囲気なのですが、この「やみー」の方は、この日3、4割ほどは女性客が占めていた様に思います。男性客の連れというパターンだけでなく、女性客だけで入店してくるケースも何度かありました。
看板もちょっと可愛らしい感じに仕上がっていて、やはり意識的に入り易いイメージ作りをしていそうな気がします。


昼飲み開始
入店後、いち早く喉を潤したかったので、すかさず瓶ビールを注文しました。個人的に、大瓶が無く、中瓶しかないのがちょっと残念ですが、中瓶の価格としても十分安いレベルなので大した問題ではないです。

ドリンクと同時にすぐ提供してくれそうな煮込み系料理の「牛すじ豆腐」も併せて注文したところ、思った通り、程なくして出てきました。

よく煮込まれてほろほろになった牛肉は、お酒のアテになるのはもちろんのこと、ごはんに乗せても絶対に美味しいに違いないです。

そして一緒に煮込まれている豆腐もしっかりと牛肉のうまみが染み込んでいて、相性抜群です。
これで何と200円(2025年4月時点)です。最初の一品に申し分ないメニューでした。

ビール片手に牛すじ豆腐をつまみながら、次にオーダーする品を考えます。
低価格で多彩な一品メニューを眺めつつ、次は何を食べようかワクワクしながら迷うこの瞬間は、酒飲みにとって何気に幸せな瞬間だったりします。
じっくり悩んだ結果、次は「お造り盛り合わせ」を注文しました。
低価格と立ち飲み屋という先入観から、正直色艶が微妙な刺身が申し訳程度にちょこんと盛られたものが出てくるのかと思いきや、つやつやで鮮度が良さそうな刺身が5種類も盛られているものが出てきてちょっと驚きました。これで600円(2025年4月時点)とはかなり良心的だと思います。

美味しい料理で1本目の瓶ビールがあっという間に無くなってしまったので、もう一本瓶ビールをおかわりしました。
今日はあまり長居せず、この後京都市内の桜を眺めながら軽く散歩しようと思っていたので、ちょっと名残惜しいですが、アルコールのオーダーはこれで打ち切りにします。
料理もなくなりかけていたので、次はスタミナ補給用に「揚げにんにく」を注文しました。これも150円(2025年4月時点)とリーズナブルな価格です。
これはニンニクを素揚げしただけのシンプルな一品ですが、ホクホクして美味しかったです。個人的にニンニク料理が好きなので、メニューで見かけると、翌日仕事がなければ迷わず注文してしまいます。

最後にもう一品欲しくなり、再びメニューを眺めていると「とろける鶏レバー」という一品が気になったので、注文してみました。
レバ刺しの様にごま油と塩をつけていただきます。ちなみに、この品はちゃんと火が通っているので安心して食べられます。
見た目はただの鶏レバーと変わらないと思ったのですが、一口食べてみると名前の通り、普通の鶏レバーより柔らかくとろける様な触感で美味しいです。

しばらくして2本目の瓶ビールもなくなり、料理も全て食べ終えたところで、少し飲み足りない気持ちを抑えつつ、このあたりでお会計をする事にしました。
今回は軽めに飲んだとは言え、合計1,900円というのはやはり安いです。
注文の品一覧:
・瓶ビール(中瓶) 700円(350円×2本)
・牛すじ豆腐 200円
・お造り盛り合わせ 600円
・揚げにんにく 150円
・とろける鶏レバー 250円
合計:1,900円(2025年4月時点の税込価格)
お花見散歩(八坂神社~円山公園~祇園~岡崎疏水~蹴上インクライン)
ちょうど良い感じにアルコールが回って気持ち良くなってきたので、早速京都市内の桜を求めてぶらぶらと散歩することにしました。
ただ、全く行くあてもなく彷徨う訳にもいかないので、昨年訪れてまだ記憶が新しい桜の名所のうち、特に印象に残っていた所をかいつまんで再訪問する感じで歩くことにしました。
まずは鴨川を渡り、八坂神社と円山公園を目指します。
この日の鴨川は川沿いに腰を下ろして話し込んでいる人達がずらっと並んでいました。
鴨川は等間隔でカップルが並んでいる様子がよくネタにされますが、この日は人が多いためか間隔すら空ける余地がなさそうです。その中に外国人観光客も結構混ざっている様子を見ると、京都の風景もここ数年でかなり変わってきているとしみじみ感じます。

四条大橋を渡ってしばらく歩くと八坂神社の西楼門が見えてきました。
門をくぐり、そのまま八坂神社を抜け、隣接する円山公園の方に向かいます。

さすがに円山公園は桜の名所として定番中の定番なので、満開のこの日は観光客で溢れていました。
昨年の今頃もこの公園を訪れ、その時立ち寄った園内の花見茶屋の様子を「京都一人飲み散歩#4(円山公園花見茶屋 三味線茶屋)」という記事に書きましたが、今年もこれらのお店は大盛況の様で、その様子を見ているだけでもお花見気分を味わえます。

ここまでで十分お花見を満喫できたのですが、徐々に酔いも覚めてまだまだ歩きたい気持になってきたので、もう少しぶらぶらする事にしました。
せっかく八坂神社・円山公園まで来たので、ついでに祇園の桜も押さえておきたいと思い、次は祇園の定番スポットの巽橋(たつみばし)付近まで足を延ばしました。
ここも定番ゆえに観光客が絶えず訪れ、特に巽橋の上は常に記念撮影や自撮りをする人達が占拠している状態ですが、桜に彩られたこの景色自体は風情があっていいもんです。

更にまだ歩ける余裕があったので、祇園界隈を流れる白川に沿って北上し、平安神宮近くの岡崎疎水(琵琶湖疎水)まで足を延ばしました。
疎水の水面にせり出した桜はいつ見ても絵になります。この景色を見ながら、疎水沿いを東の方に進み、これもまた定番スポットの蹴上インクラインを歩く事にしました。

そろそろ歩き疲れ、お花見気分も十分すぎるほど満喫できたので、このまま最寄りの蹴上(けあげ)駅から京都市営地下鉄に乗り、ようやく帰宅の途に就きました。

まとめ
今回は、四条烏丸にあるリーズナブルな居酒屋「立ち呑み やみー」で軽く昼飲みをし、その後ほろ酔い気分でお花見散歩をしてきました。
以前訪問した「立ち飲み庶民」でも料理やドリンクの圧倒的な安さに驚きましたが、その庶民の元店長さんが独立して始めた今回訪問の「やみー」の方も、それに匹敵するレベルの低価格だったので、再び驚いてしまいました。
しかも、庶民より入り易い雰囲気を醸し出しているので、誰かを連れてちょっと飲みに行こうという時にも最適だと感じました。
今回は軽めの飲みでしたが、次はじっくり飲むモードで訪れて色んなメニューを試したくなる、そんなリピート間違い無しのお店でした。
住所 | 〒604-8226 京都府京都市中京区錦小路通新町西入西錦小路町262-8 |
電話番号 | ― |
営業時間 | 11:00~22:00(ラストオーダー21:30) 定休日:水曜日 |
最寄り駅 | 京都市営地下鉄烏丸線 四条駅から徒歩約8分 阪急京都線 烏丸駅から徒歩約8分 |
最寄りIC | 名神高速道路 京都南ICから車で約20分 |
駐車場 | なし |
公式ホームページ | ― |
公式SNSアカウント | (Instagram)https://www.instagram.com/tachinomi_yummy/ |

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