久々のブログ更新になりますが、実は更新していなかった間も時々バイクで近畿地方を中心にツーリングに出掛けていました。
少し前の話になりますが、6月の下旬にも和歌山県南部の潮岬や白浜の方に1泊2日のソロツーリングをしてきました。
そちらに行こうと思ったきっかけは、白浜にあるアドベンチャーワールドのパンダが6月28日に全頭中国に返還される事が決まったという報道があったからです。
滋賀に移住して以来、いつかここのパンダに会いに行こうと思っていたのですが、なかなか行く機会を得ないまま返還される事になり、慌てて今回のツーリングを企画する事になりました。
それと、ライダーが大好きな〇〇最北端とか〇〇最東端などといった先端の場所も押さえておきたいと思ったので、まず1日目は本州最南端の潮岬を目指して現地の宿で一泊し、2日目に白浜のアドベンチャーワールドを目指すというプランで旅に出る事にしました。
今回の記事では、その第1回目として、下道を通って滋賀県、奈良県、和歌山県の景色を楽しみながらのんびりと山間部を抜け、潮岬に至るまでのバイク旅の様子を書いてみようと思います。
滋賀県~奈良県の道中(経由地:道の駅針テラス・道の駅杉の湯川上)
6月下旬の週末早朝、朝食もとらずに意気揚々と滋賀の自宅をバイクで出発したのですが、徐々に空腹感が増してきたため、道中のコンビニでおにぎりを買い、その近くにある「道の駅 草津」に立ち寄って軽く腹ごしらえをする事にしました。
道の駅草津で今日一日の大まかなルートを頭に描きながらおにぎりを食べ、お腹も落ち着いてきた所で今度こそツーリングを開始します。
最初の目的地は奈良県の「道の駅 針テラス」です。針テラスは関西ではお馴染みの、バイク乗り達が集うメッカの様な場所ですが、実は2027年度以降にリニューアル工事が予定されており、2030年度の全面供用開始を目指すという事になっています。
この再整備事業にはイオンモールが事業協力者に選定されているとの事ですが、単なるイオンモールとして生まれ変わるのではなく、今の様なバイク乗りのオアシス的な雰囲気が残ってくれる事を祈るばかりです。
いつもはバイクの見本市の様な感じで沢山のバイクが停まっている針テラスですが、この日到着したのはかなり早い時間帯だったためか、停まっているバイクは数台程度とひっそりしていました。
まだまだ先は長いので、少し休憩を取った後、さらに南を目指します。
針テラスを出て40~50分ほど走ると、吉野町の紙漉の里が見えてきました、この近くを通ると、以前このブログでも紹介した事のある山奥のラーメン店「ラーメン河」を思い出します。ちなみに、このラーメン店もバイク乗りの間ではちょっとした有名スポットになっています。
また、吉野の超定番有名スポットと言えばやはり千本桜だと思いますが、その入口がここから20~30分ぐらい車やバイクで走った所にあります。春の桜シーズンには車や人で溢れます。

吉野町を過ぎ、国道169号をしばらく走ると大滝ダムが見えてきました。ダム好きの私としては、本来ならダムの管理事務所にダムカードをもらいに行きたい所ですが、この日は下道のみで長距離を走る予定なので、近くにバイクを停めて少しダムを眺めるだけに留め、先を急ぎます。

更に国道169号を走ってゆくと、「道の駅 杉の湯 川上」の案内板が見えてきたので、ちょっとここで休憩する事にします。
いかにも山間の道の駅という感じで、なかなか景色も雰囲気も良い所です。

ちょうど道の駅の売店や飲食店が営業開始する時間だった様で、スタッフの方が開店の準備をしている所でした。飲食店はうどん、そば中心の様ですが、まだ昼食には早い時間なので、今回はメニューを見るだけにしました。
この道の駅には「ホテル杉の湯」というホテルが併設されており、宿泊客以外も日帰り温泉を利用できる様です。
景色を眺めながら、自販機で買った飲み物で水分補給しつつ、少し休憩してからツーリング再開です。

道の駅杉の湯川上を出て再び国道169号を走り出します。
この日は天気も良かったため、青空と鮮やかな緑で彩られる山間の景色が次々と目に飛び込んでくるので、飽きる事なく気持ちよく走れました。

再び視界に現れたダム(池原ダム)を横目に見ながら、山間の道をひたすら進みます。

和歌山県北山村~新宮市の道中(経由地:道の駅おくとろ)
奈良県を抜けて和歌山県に突入する頃、そろそろどこかで休憩をしようと思い、道の駅の案内板が無いか注意しながらしばらく走っていると、「道の駅 おくとろ」の案内板が見えてきました。

バイクを停めて少し道の駅内を散策してみると、ここは公園(おくとろ公園)も隣接しているらしく、それも含めるとかなり広そうな所です。

公園は広く緑鮮やかなエリアが広がり、コテージやキャンプ場、バーベキュー場などが完備されており、ここも時間があればじっくりと滞在したくなる場所です。
散策の後、水分を補給しつつ少し休憩を取ってからツーリングを再開しました。

実は道の駅おくとろのある北山村は和歌山県に属していますが、飛び地となっているため、他の和歌山県エリアに行くには、奈良県か三重県を通る事になります。
この後、北山村を抜けると一旦奈良県の十津川村を通過しますが、すぐに和歌山県に再突入する事になり、同県の新宮市に至ります。
その道中、あまりに良い景色が続くので、ついつい写真を撮りすぎてしまいました。
以下にその時撮影した写真をいくつか続けて貼っておきます。



和歌山県太地町 道の駅たいじ(昼食 鯨竜田揚げ定食)
山間を抜けて和歌山県新宮市の海沿いの景色が見え始めた頃、空腹感を感じて来たので時計を見てみると、そろそろ正午に差し掛かる所でした。
特に昼食をとる予定のお店を考えていなかったので、この先にある道の駅のレストランで済まそうと、バイクを停めて近くの道の駅を調べてみると、30分ほど走った所にある「道の駅 たいじ」のレストランにある鯨料理が気になり、ここでランチをする事に決めました。
この道の駅たいじのある太地町は、昔から鯨と縁のある町らしく、1600年代から始まった古式捕鯨発祥の地との事です。そのため、くじらの博物館 、くじらと泳げる海水浴場「くじら浜海水浴場」など、鯨に関する観光スポットや、鯨料理が楽しめる飲食店や宿もあり、鯨づくしの町の様です。

道の駅内のレストランのメニューを確認すると、まぐろやしらす等の海鮮料理に混ざって確かに鯨料理もありました。今回は鯨料理目的だったので、鯨の竜田揚げ定食をオーダーしました。
食べてみると、鶏の竜田揚げに比べてジューシーさは劣るものの、柔らかくてクセが無いので、食べやすく美味しかったです。
お腹も満たされたところで、スマホで現在地を改めて確認してみると、本州最南端までもう一息の所まで来ている様です。目的地が近づいて少しテンションが上がった所で、ツーリングを再開しました。

和歌山県那智勝浦町~串本町の道中
道の駅たいじを出てひたすら国道42号を進むと、本州最南端の潮岬のある和歌山県串本町に突入しました。

串本町のこの付近には、日本初の民間ロケット射場「スペースポート紀伊」があるのですが、昨年12月もスペースワン社の小型ロケット「カイロス」の2回目の打ち上げで話題になりました。
残念ながら2回目の打ち上げも失敗に終わりましたが、イーロンマスク率いる米国の民間宇宙開発企業のスペースXも、何回かの失敗を経て成功に至っているので、失敗にめげず次の挑戦にも期待したいと思います。

和歌山県串本町 道の駅くしもと橋杭岩
海岸沿いの国道42号を更に進んでゆくと、何やら海側にそそり立つ岩柱群が見えてきました。ちょうどこの近くに道の駅があったので、ちょっと寄ってみる事にします。
ここは「道の駅くしもと橋杭岩」という所らしく、この辺りは橋杭岩(はしぐいいわ)という観光名所の様です。
バイクを降りて海側を見渡すと、海中にずらっと並ぶ沢山の岩柱が目に飛び込んで来ます。これはなかなか圧巻の景色です。

しばらく橋杭岩の景色を堪能した後、道の駅内をぶらぶらしてみます。
道の駅の建物にはご当地のお土産などが売られた売店があり、品揃えも結構豊富なので、お土産はここでまとめて買っても良さそうです。

道の駅の建物を抜けると、奥の方に食堂(橋杭観光センター)があります。
目の前の橋杭岩を眺めながら、さざえのつぼ焼きなど浜焼き料理が楽しめるお店の様で、大衆食堂の様なちょっとレトロな雰囲気も私好みでぐっときましたが、先程昼食をとったばかりなので、今回は泣く泣く見送る事にします。
この食堂のあたりまで来ると、橋杭岩をより間近で見る事ができるのですが、やはり近くで見ると迫力を感じます。ここで記念写真を撮ってる方も多かったです。

潮岬周辺
道の駅くしもと橋杭岩を出て、再び海沿いの景色を楽しみながら国道42号をひた走ります。

時々現れる標識を見ると、ちらほら「潮岬」の文字が現れる様になり、目的地の潮岬が近づいて来た事を感じさせてくれます。
それからしばらく走ると、潮岬観光タワーが遠くに見えてきました。本州最南端はもうすぐです。

潮岬観光タワーの無料駐車場にバイクを停めて、本州最南端の方角と思われる海の方を見渡してみると、目の前に広がる緑の大芝生と、その先にある真っ青な海と空のコントラストが美しく、しばらく見入ってしまいました。
せっかくここまで来たので、やはり本州最南端を示す目印の様はものを確認せずには帰れないと思い、大芝生の中を歩いて海の方を目指します。
すると、芝生の中にぽつんと立つ赤い屋根の建物の奥の方に、それらしき石碑が見えたので、そちらの方に行ってみます。

すると、ありました。本州最南端(北緯33度26分、東経135度46分)を示す碑が。すかさず写真に収めます。
その近くに、もう一つ「本州最南端」と大きく書かれたモニュメントもあったので、これも写真に収めます。これでまぎれもなく本州最南端を訪れた証を残すことができました。

すぐ近くに展望ポイントがあったので、そこにしばらく留まり、本州最南端からの海の景色を存分に堪能しました。

潮岬観光タワー
再び潮岬観光タワーの駐車場に戻り、目の前にある観光タワーを見ていると、当初立ち寄るつもりはなかったのですが、せっかくなのでちょっと行ってみるかという気持ちになってきました。
入口の窓口で入場料を支払うと、何と「本州最南端訪問証明書」なるものをいただきました。
先ほど最南端の碑を写真に収めて満足していたのですが、こうやって証明書をもらうと改めて本州最南端に到達した実感が湧いてきます。

入ってすぐの所に、大きな帆船の模型が展示されているのが目に入ってきます。
この船はオスマン帝国(現トルコの一部にあたる)のエルトゥールル号といって、明治23年にこの串本町付近で遭難した軍艦です。
この遭難事件があった際、地元の住民達が献身的な救助活動をしたことから、日本とトルコの絆が生まれ、その95年後に勃発したイラン・イラク戦争で、今度はトルコが日本人を救出してくれたとの事です。
現在もトルコは日本に対して友好的と言われていますが、思わぬ所でこういう経緯を知る事ができ、旅の面白さを感じます。
ちょっと心が温まった所で、奥のエレベーターに乗り込みます。

7階の展望フロアでエレベーターを降りて外に出てみると、タワーの外周をぐるっと回って360度見渡せる展望台になっていました。
どの方向の景色もすばらしく、先ほど下で海の方角を眺めて満足していたのですが、やはり上から見渡す景色は見晴らしが良く、それ以上の感動があります。

階段で上に行ける様なので、更に登ってみる事にします。

先ほどとそれほど景色は変わらないのですが、しばらくここに留まり、改めてこの本州最南端の景色を目に焼き付けました。

住所 | 〒649-3502 和歌山県東牟婁郡串本町潮岬2706-26 |
電話番号 | 0735-62-0810 |
営業時間 | 9:00~17:00(年中無休) レストラン: 10:30~15:30(15:00ラストオーダー) |
最寄り駅 | JR紀勢本線 串本駅 串本駅からバスで約15分 ・串本町コミュニティバス潮岬・出雲線 https://www.town.kushimoto.wakayama.jp/kurashi/community-bus/ ・観光周遊バスまぐトル号 https://nankikumanogeo.jp/magutorugo/ |
最寄りIC | ・大阪方面から:紀勢自動車道 すさみ南IC(国道42号、和歌山県道41号経由で約40分) ・名古屋方面から:紀勢自動車道 尾鷲北IC(国道42号、和歌山県道41号経由で約2時間10分) |
駐車場 | 有り(無料 観光バス11台、普通車約100台) |
公式ホームページ | 熊野観光開発: https://kumanokanko.nankai-nanki.jp/ |
公式SNSアカウント | (Instagram)https://www.instagram.com/shionomisaki_tower/ |
潮岬灯台~宿泊先到着
再びバイクに乗り、近くにある潮岬灯台を目指します。
走り出してすぐに灯台の入口が見えてきました。入口にある駐車場の管理人らしき人に聞いてみると、車の場合はこの先に進入する事ができないため、ここの有料駐車場に車を停めて、その先へは徒歩で行く必要があるそうです。
ただし、有難い事にバイクの場合はそのまま進入して灯台のすぐ近くまで行く事ができ、その付近に無料でバイクを停める事ができるそうです。

バイクに乗ったまま、そのまま奥に進むと潮岬灯台の門が見えてきました。今回は近くの潮岬神社の入口前にあるスペースにバイクを停めさせていただき、灯台の方に向かう事にします。

灯台の門を入ってすぐにある受付で入場料(参観寄付金)を収め、奥の方に進みます。
敷地の全体図が描かれた案内板を見てみると、この灯台は明治11年(西暦1878年)に建てられたという事が書かれていましたが、かれこれ140年以上も経過している建物がまだ現役の施設として残っている事にちょっと驚きを感じます。

灯台の入口が見えてきました。
ここから灯台の中に入ると、まず展示室があります。
ここに鎮座する巨大なフレネル不動レンズがとりわけ目を引きます。これは灯台が周辺に光を照らすためのレンズなのですが、現在稼働している回転式のものが設置される以前に使用されていたものだそうです。

それでは早速灯台を登ってみます。
当然エレベーターなどありませんので、らせん階段をひたすら登ることになりますが、ご丁寧に階段の全段数が68段である事を表示してくれています。
階段を登ってゆくと、半分来たあたりでも「あと半分」という表示があり、登る人のモチベーションを何とか維持しようという工夫が感じられます。

途中から、鉄製のハシゴの様な急な階段を上り、ようやく展望台までたどり着きました。

灯台に登って眺める景色は、やはり期待を裏切りません。
この灯台からの眺めも素晴らしく、水平線が描く緩やかなカーブと、どこまでも続く青い海の美しさにしばらく見とれてしまいます。

灯台の外周に沿って360度全方向の景色を一通り堪能した後、そろそろ下に降りる事にします。

上から見ると階段の急さが際立ちますが、ゆっくり確実に降りて地上に戻ってきました。
灯台を出てから周辺の景色を眺めたりしながら敷地内を少し散策しました。

潮岬灯台の散策を終えて、本州最南端の潮岬に来て思い残すことはもう無いと感じてきたので、そろそろこの日の宿泊先となる「みさきロッジ ニシダ」に向かうことにします。
といっても、先ほど訪れた潮岬観光タワーから潮岬灯台に来る途中に通り過ぎた場所にあり、目と鼻の先にあるため、すぐに宿泊先に到着しました。
まだ15時台でしたが、この日はバイクに乗ってひたすら下道を使って長時間走って来たので、早めにチェックインして部屋でゆっくりする事にしました。

住所 | 〒649-3502 和歌山県東牟婁郡串本町潮岬2877 |
電話番号 | 公益社団法人燈光会 潮岬支所 0735-62-0141 |
営業時間 | 3月~9月:土日等 8:30~17:00、平日 9:00~16:30 10月~2月:9:00~16:30 ※土日等:土、日、祝日、GW、8/10~8/19 |
最寄り駅 | JR紀勢本線 串本駅 串本駅からバスで約15分 ・串本町コミュニティバス潮岬・出雲線 https://www.town.kushimoto.wakayama.jp/kurashi/community-bus/ |
最寄りIC | ・大阪方面から:紀勢自動車道 すさみ南IC~国道42号、和歌山県道41号経由 約40分 ・名古屋方面から:紀勢自動車道 尾鷲北IC~国道42号、和歌山県道41号経由 約2時間10分 |
駐車場 | 灯台入口付近に有り(有料)灯台までは徒歩約3分 バイクは灯台間近まで進入可(駐車無料) |
公式ホームページ | 公益社団法人 燈光会: https://www.tokokai.org/ 潮岬灯台ページ: https://www.tokokai.org/tourlight/tourlight10/ |
公式SNSアカウント | ― |
次回の予告
今回はここまでとなりますが、この後の様子は次回の記事に続きます。記事公開まで、もうしばらくお待ちください。
次回は、宿泊先での滞在の様子と、翌日に温泉の町でもある白浜町を巡る様子を書く予定ですので、よろしかったら引き続きご覧ください。

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