雪化粧の京都で冬散歩【昼編】(清水寺・金閣寺 ほか)

清水寺 旅・ツーリング
清水寺

先週日本列島に大寒波が押し寄せた時、私の住む滋賀やお隣の京都にも大雪が降りました。

この影響でJR京都線・琵琶湖線の電車が立ち往生し、多くの乗客が長時間閉じ込められたニュースが全国で報道されたため、関西にも大雪の影響が出ていた事をご存じの方も多いと思います。

今回の様に降雪は普段の生活に災いをもたらす事も多いですが、反面美しい景色を作り出してくれる事もあります。私も滋賀に移住して以来、積雪に見舞われる事を度々経験して美しい雪景色を目にする機会が増えました。

いつしか滋賀のみならず京都の雪景色も好む様になり、春(桜)、夏(祇園祭・川床)、秋(紅葉)と並んで、冬の京都を散歩する事も例年の楽しみになっています。

今年もまさにそんな機会が訪れたと思い、大雪の降った週の週末に冬の京都へ繰り出す事にしました。

清水寺

最初に向かうのは、京都の超人気スポット清水寺(音羽山清水寺)です。特に紅葉や桜のシーズンが素晴らしい場所ですが、雪を纏った姿もまた素晴らしい場所でもあります。

JR京都駅前から乗客でぎゅうぎゅう詰めの市バス(206系統)に乗り込み、その後10分ちょっと乗車して清水寺近くの五条坂というバス停で下車しました。

バスからほとんどの乗客がここで降り、一斉に清水寺方面に向かって五条坂を登って行くので、私もその流れに従って坂を登って行きます。

途中、五条坂から清水坂に合流するあたりから更に人が増え始め、下の写真の様に多くの観光客が通りにあふれる状態になりました。比較的観光客が少ないと言われている冬の京都でも清水寺は別格の様です。

清水坂

清水寺の入口にある、仁王門の前まで来ました。朱塗りの建物と雪の積もった白い屋根の組み合わせがまた良い感じです。入る前からしばらく立ち止まったまま見とれてしまいました。

清水寺 仁王門

この日は雪で滑りやすいためか、仁王門前の階段は使用禁止になっており、その脇の緩やかな階段の方を上って行きます。

清水寺 境内

受付窓口で拝観料400円(2023年1月時点)を納め、しおり形の拝観チケットを受け取ります。チケットはしっかり冬バージョンの絵柄でした。

このチケットは春夏秋冬の4バージョンあるのですが、なかなか訪れる機会の少ない冬のバージョンを手に入れたので、これからコンプリートを目指そうと思います。

有料の拝観エリアの入口で係員の方にチケットを提示し、中に入ります。

清水寺 境内

本堂に入り、清水の舞台付近に来ました。この日の舞台は雪が積もっており、立ち入り禁止になっていたため、その周囲から景色を眺める事にします。

清水寺 本堂(清水の舞台)

舞台付近からの雪景色はやはりすばらしいです。単調な白の景色ではなく、木々に積もったうっすらとした雪の白と、建物の屋根に積もった雪の濃い白とで濃淡があり、水墨画の様な雰囲気を醸し出しています。

本堂からの眺め

奥の院の建物の方を見渡してみると、先ほどの仁王門の様に、白い雪で覆われた風景の中では朱塗りの建物がとても良く映えています。

本堂からの眺め(奥の院)

奥の方にポツンと立つ子安塔も、モノクロの風景にワンポイントで朱を差した様な良いアクセントになっています。

本堂からの眺め(子安塔)

紅葉の時期には鮮やかに色づく木々もこの日は雪が積もって真っ白になっていました。

本堂付近からの眺め

今度は奥の院の方に行って、今いる本堂の方を見渡してみる事にします。

奥の院から本堂の方を見渡すと、その向こう側に京都の街並みが見え、京都タワーまで確認できます。

奥の院からの眺め(本堂・京都市街)

大きな屋根が真っ白な雪で染まった本堂の姿はとても美しいです。時々雲の隙間から陽の光が直接注ぐタイミングがあり、その時は屋根の白がより輝いて見えました。

奥の院からの眺め(本堂)

しばらくその美しい景色を堪能した後、さらに奥にある子安塔の方へ行って本堂を正面から眺めようと思いましたが、この日は雪が積もっていて足元が悪いためか、これより先は立ち入り禁止になっていました。

仕方なく引き返し、拝観順路に沿って階段を下り、出口の方に向かいます。

途中、音羽の滝でご利益のある水を求めて並ぶ人達の前を通り過ぎた後、清水の舞台を真下から見上げてみたり、茶店をのぞいてみたりしながらゆっくりと歩き、清水寺を出て次の目的地に向かう事にしました。

参拝後の帰路風景
住所〒605-0862 京都府京都市東山区清水1丁目294
電話番号075-551-1234
拝観時間開門:6:00
閉門:7・8月は18:30、それ以外は18:00
(ライトアップ等の夜間特別拝観日の閉門時刻はホームページ参照)
アクセス(公共交通機関)JR京都駅から:市バス206系統・東山通北大路バスターミナルゆき、100系統清水寺祇園 銀閣寺ゆきで五条坂下車(徒歩約10分)
など(他の経路は公式ホームページ参照)
アクセス(自家用車)名神高速道路 京都東IC(車で約15分)
※駐車場無し(近隣の市営清水観光駐車場などを利用)
公式ホームページhttps://www.kiyomizudera.or.jp/
公式SNSアカウント(Facebook)https://www.facebook.com/Kiyomizudera.Kyoto
(Instagram)https://www.instagram.com/feel_kiyomizudera/
公式Youtubeチャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UCBFW3Al5zoKJOVJaLcDUL9Q
音羽山 清水寺(2023年1月時点)

昼食(Japanese Noodle 一寸法師)

清水寺を出て清水坂を下っている途中、脇道の奥の方に「京都ラーメン」と書かれた提灯がぶら下がっているお店を見つけ、そろそろお昼時である事に気づきました。

ちょうどお腹が空いてきたところで、これからお店を探し回るのも億劫だった事もあり、すぐ入れそうだったこのラーメン店(Japanese Noodle 一寸法師)に入ってみる事にしました。

外に貼り出してあるメニュー写真を見てみると典型的な京都ラーメンとは少し異なり、スープの澄んだあっさり系のラーメンの様です。

早速券売機でこのお店の一番基本的なラーメン「一寸誕生」850円(2023年1月時点)の食券を購入し、店員さんにそれを渡した後、席に座ってラーメンが出来上がるのを待ちました。

Japanese Noodle 一寸法師

しばらく待っていると、何とも上品なラーメンが出てきました。見た目の雰囲気は完全に京都です。

ラーメン(一寸誕生)

見た目は良いが味はどうだろうかとスープを一口すすってみると、これが本当においしく、あっさり目ながら貝の出汁がよく効いており、寒い中を歩いていた体に染みわたりました。

麺は中太麺でモチっとした食感です。極薄スライスのレアチャーシューが二枚入っていますが、量的には若干物足りなさを感じるものの、味は申し分ないです。

具の量に物足りなさを感じる場合は、トッピングを増した豪華版もあるので、そちらの方が満足感が得られそうです。

ラーメン(一寸誕生)

あっさりめの味でスルスルと入っていく事に加え、結構歩いてお腹も空いていた事もあり、あっという間に平らげてしまいました。くどい様ですが、何といっても貝出汁のスープが美味しく、思わず飲み干してしまいました。

ふらっと立ち寄ったお店でしたが、思いもよらず私好みの美味しいラーメンに出会う事ができました。

住所〒605-0862 京都府京都市東山区清水4丁目148-6
電話番号075-741-8070
営業時間11:00~19:00 定休日なし(100食限定 売り切れ次第終了)
※暫定的に時短営業中(本来は22:00閉店)
※不定休や営業時間の変更情報は公式SNS参照
アクセス(公共交通機関)JR京都駅から:市バス206系統・東山通北大路バスターミナルゆき、100系統清水寺祇園 銀閣寺ゆきで五条坂下車(徒歩約5分)
など(最寄りのバス停:五条坂、清水道)
アクセス(自家用車)名神高速道路 京都東IC(車で約15分)
※駐車場無し(近隣の市営清水観光駐車場などを利用)
公式SNSアカウント(Facebook)https://www.facebook.com/issunbousi.kyoto
(Instagram)https://www.instagram.com/issunbousi_kyoto/
Japanese Noodle 一寸法師(2023年1月時点)

金閣寺

先ほどのラーメン店でお腹が満たされたので、こちらも京都の超人気スポット金閣寺(鹿苑寺)に向かう事にします。

ここから金閣寺までは結構な距離があり、公共の交通機関を使うとバスを2本程乗り継ぐ必要がありますが、ここから少し離れた八坂神社近くの祇園バス停から乗れば1本で金閣寺近くのバス停まで行ける事がわかったため、頑張ってそこまで歩くことにしました。

祇園バス停から立命館大・金閣寺方面に向かう市バス12系統に乗り、約40分程バスに揺られて金閣寺道バス停で下車します。そこから5分ほど歩いてようやく金閣寺に到着しました。

到着したのは昼の2時頃でしたが、この時間になると気温も上がっていたので、道路脇の建物の屋根に積もった雪が溶け始め、ドサッと道路側の地面に滑り落ちる場面をここに来る途中で何度か目撃しました。

金閣寺の雪もすっかり溶けてしまったのではないかと少し心配になりましたが、門を入った付近にはまだ雪が残っており、少し安心しました。

金閣寺(鹿苑寺)境内

しばらく進むと金閣時(鹿苑寺)の案内板がありました。過去に何度か来ているのですが、こうやって改めて案内板を見るのは初めてかもしれません。

いつもメインスポットの金閣を見た後はさらっと通り過ぎてしまっていたのですが、じっくりと色々見て歩くと結構見ごたえがありそうです。

受付窓口で拝観料400円(2023年1月時点)を納め、お札形の拝観チケットを受け取り中に入ります。

ちなみに、この拝観料は2023年4月に100円値上げして500円になる事が既に決定しているとの事です。値上げは実に30年ぶりになるらしく、詳しい理由はわかりませんが昨今の物価上昇の波が影響しているのかもしれません。

金閣寺(鹿苑寺)境内案内図

金閣が見える所までやって来ました。金色に輝く姿は、やはり何度見ても美しいです。

屋根の上に積もる雪の一部が溶けてしまっていますが、何とか雪化粧を残してくれていました。

金閣

拝観順路に沿って金閣の周りをぐるっと回ります。どの角度から見ても絵になります。

金閣

金閣を少し離れた所で振り返ってみると、松の木越しに金閣が見えました。この角度から見える屋根の部分にはまだしっかりと雪が残っており、白色と金色に輝く冬仕様の金閣を改めて眺めていると、立ち去るのが惜しくなってきます。

金閣

何とか金閣の見えるエリアを離れ、観光客で賑わう不動堂や朱印所がある付近を通り過ぎ、金閣寺を後にしました。

参拝後の帰路風景
住所〒603-8361 京都府京都市北区金閣寺町1
電話番号075-461-0013
拝観時間開門:9:00
閉門:17:00
(特別拝観日の拝観時間はホームページ参照)
アクセス(公共交通機関)JR京都駅から:市バス205系統・四条河原町・北大路バスターミナル行き、九条車庫行き、金閣寺・北大路バスターミナル行きで金閣寺道下車(徒歩約5分)
など(他の経路は公式ホームページ参照)
アクセス(自家用車)名神高速道路 京都南IC(車で約30分)
※有料駐車場あり(250台)
公式ホームページhttps://www.shokoku-ji.jp/kinkakuji/
金閣寺(鹿苑寺)(2023年1月時点)

鴨川(賀茂大橋)

時刻も夕方に近づき、夜間の雪景色スポットに向かう電車に乗るため、叡山電車の出町柳駅を目指します。

金閣寺道バス停から市バス205系統に30分弱ほど乗車し、鴨川を挟んで出町柳駅の向かい側にある河原町今出川バス停で下車しました。

ここから賀茂大橋を渡って出町柳駅まで歩く途中にも京都ならではの雪景色がありました。

橋の上から大文字焼きで有名な大文字山が見えます。大文字焼きが行われる部分のみに雪が積もり、山にくっきりと白い台形が浮かび上がっています。

賀茂大橋からの眺め(大文字山)

端から鴨川の方を見下ろすと、河原にもまだ雪が残っていました。

賀茂大橋からの眺め(賀茂川と高野川合流地点付近)

さらに向こう側には、すっかり雪で白くなった比叡山が見えます。

比叡山

この賀茂大橋は「高野川」と「賀茂川」が合流して「鴨川」に変わるY字ポイント(鴨川デルタ)付近に架かっており、下の写真の様に3つの川が交わる様子を見る事ができます。

付近の河原では夕暮れ時の公園でよく見かける様な、子供連れの家族が楽しそうに戯れる日常風景がそこにあり、ここが観光地である事を一瞬忘れてしまうほど、ほほえましい気持ちになりました。

鴨川デルタ(賀茂川[左]と高野川[右]の合流地点)

橋を渡りきった先にある出町柳駅に到着し、一旦昼間の散歩はここで終了となります。

まとめ

今回は雪景色を求めて定番の観光スポットである清水寺や金閣寺を中心に、冬の京都を散歩してきました。いずれも雪化粧を纏った美しい姿を見せてくれました。

積もるほどの雪が降った時にしかお目に掛かれない貴重な景色に巡り合い、今回思い切って訪れてみて本当に良かったと思いました。

この後夜の雪景色を求めて少し遠出をし、京の奥座敷と言われる貴船を散歩してきた様子の記事も書いているので、よろしかったらそちらも読んでいただけるとうれしいです。

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